高原、中沢の股間抜き２２メートル弾！これが世界基準

岡田武史監督（５１）率いる日本代表候補は１６日、鹿児島・指宿市内での合宿２日目にしていきなり、フルコートの紅白戦を行い、ＦＷ高原直泰（２８）＝浦和＝がＤＦ中沢佑二（２９）の股（こ）間を抜く２２メートル弾を決めた。前日は一時、別メニュー調整するなどコンディションはまだ上がっていないが、スーパーゴールで世界基準の実力を見せつけた。

　針の穴から「世界」の糸を通した。

　２本目から出場した高原は、３分後に徳永からパスを受けた。前を向き、ＤＦ中沢と１対１。股間からゴールが見えていた。少しドリブルし、左足を振り抜いた。低い弾丸ライナーがゴールネットを揺らしても、２２メートル先のＧＫ川口は一歩も動けなかった。

　高原「前を向けたんで、思い切り打ってもいいかなと。（中沢）佑二との間合いで、やみくもに蹴ったわけじゃなく、どこを狙うか。その選択肢の一つで股（また）を通した。キーパーも反応しづらいから。股を通すことで、次、（ＤＦ）に何をやるか絞らせないことにもなる」

　中沢「Ｊリーグ規格とは違う。日本人じゃあまり打たないし、打ったところでＤＦにぶち当たる。あいつは股を狙ってくる。それを分かっていたから悔しい。Ｊリーグじゃ出ない。ヨーロッパのシュート」

　昨季、ブンデスリーガ１１得点はダテじゃない。「あれぐらいは、体が重くてもね。まぁ、ありがちなゴールです」と高原は平然と話した。前日、一時的な別メニュー調整を指示した岡田監督も「１本ね」と納得の表情を見せ、一撃で名誉ばん回した。

　今年初めて１１対１１のゲームを行い、最初のシュートが手応えを残した。「感覚がそれほど悪くないというのも分かったのは良かった。ゲームをやることで、コンディションも上げていけるのはプラスになる」２月６日のＷ杯３次予選・タイ戦が本番と思っているから、高原には焦りもない。岡田監督も「合わせてくるでしょう」と信頼している。日本のエースは３週間後、完ぺきなストライカーとして、南アフリカへの入り口に立つ。

参照元：スポーツ報知