Ｋ―１と旧ＰＲＩＤＥが大連立！

　総合格闘技界で大連立が成立した。１０月に消滅したＰＲＩＤＥの追悼イベントだった「やれんのか！」（１２月３１日、さいたまスーパーアリーナ）が、Ｋ―１やＨＥＲＯ’Ｓを主催するＦＥＧなど、４団体の共催となることが２８日、発表された。ＦＥＧは、同日に「Ｄｙｎａｍｉｔｅ！」を大阪で開催するが、格闘技界の発展のため、過去のＰＲＩＤＥとの因縁を水に流して手を結んだ。ＦＥＧの谷川貞治代表（４６）は、来年に新イベントに発展させる意向だ。

　かつてのＰＲＩＤＥの象徴で、「やれんのか！」の高田延彦統括本部長（４５）と谷川氏が、約４年ぶりに顔を合わせてがっちり握手。政界を尻目に、大連立が成立した。

　「やれんのか！」は当初、海外資本から手を引かれた旧ＰＲＩＤＥのスタッフが一夜限りの開催を計画し、Ｍ―１グローバルがサポートする体制だった。国内外への協力呼び掛けに応え、ＦＥＧとＤＥＥＰが“参戦”。４つの団体が主催することになった。

　同日に「Ｄｙｎａｍｉｔｅ！」を開催するＦＥＧは、まさに英断。その裏には、谷川氏の格闘技界への危機感があった。「すばらしいコンテンツが分裂し、小さくなっていく。歴史を繰り返さないために、格闘技界は大連立をする必要がある。選手もたくさんいますので、調整してやっていきたい」と熱弁。出し惜しみせず、超大物選手を「やれんのか！」に投入することまで明かした。逆にＰＲＩＤＥ系選手の「Ｄｙｎａｍｉｔｅ！」出撃の可能性も十分。東西のビッグイベントを成功させる。

　歴史的な和解だ。ＦＥＧとＰＲＩＤＥは、選手の引き抜き合戦などで犬猿の仲だった。谷川氏は「一致団結してやっていかなくてはならない」と話し、高田氏も「背を向け合ってやっている場合じゃないという思いはありました」と一致団結する姿勢を示した。

　大連立体制は来年以降も続く。谷川氏は「ＰＲＩＤＥを復活させる訳ではない。新しいものを作り出すことができれば」と新イベント構想を披露。Ｍ―１グローバルも協力する意向だ。格闘技界に大きな地殻変動が起きた。

参照元：スポーツ報知