阪神ＣＳマジック５５点灯！７連勝！球団新９戦連続２ケタ安打

◆阪神５―３巨人（８日・甲子園）　猛虎が今季初の７連勝で、クライマックスシリーズ進出マジック「５５」を点灯させた。２点をリードした４回に２死走者なしから２点を追加するなど、金本が４タコに倒れても計１１安打の乱れ打ち。連続試合２けた安打を「９」とし、球団新記録を更新した。２位の中日にも１２・５差をつけた独走劇。強すぎる虎がメークドラマも許さない安全圏に突入した。

　次元を超えた強さに身震いするほどだった。岡田監督は「まさか」と思ったはずの敵将と、さらに自分自身をこんな言葉で戒めた。「ツーアウトから（きっかけが）８番打者やからな。スリーアウトになるまで、気ィ抜いたらアカン言うことよ」今季初の７連勝を呼び込んだ猛打。その象徴が２点リードの４回だった。

　鳥谷、矢野が倒れ打順は８番・バルディリス。この男が選んだひとつの四球から、Ｇを奈落に突き落とした。岩田、赤星の連打ですべての塁を埋めると満塁男の出番だ。「どこへ打つとか考えずに済むから、気楽に（打席へ）立てる」今季、満塁での打席を６打数５安打１０打点とした２番・関本の一撃で、バーンサイドが顔色を失った。なおも２死満塁、ボークで４点目が転がり込んだ。

　１１安打で５得点。リーグ戦再開初戦、６月２８日のヤクルト戦（秋田）から始まった連続２ケタ安打は９試合に伸び、２００５年８月にマークした球団記録を抜き去った。初回２死二、三塁から先制の２点適時打を放ったのが「チャンスだったし思い切り振りにいった」という５番・林なら、５回に５点目の適時打を運んだのも８番・バルディリスだった。不動の４番に座る金本が無安打でも、虎打線は猛威をふるう。

　敗れた２位・中日との差は最大の１２・５差まで広がった。巨人が「メークドラマ」を完結させた９６年は、１１・５差からの大逆転。この分岐点も突き破った。追う中日、巨人には絶望的な状況だ。

　ついにクライマックスシリーズへの進出マジック「５５」が出たが、指揮官は「そんなん全然関係ない」と一笑に付した。ただ、偶然にも７月８日は０３年にセ・リーグ最速マジックを点灯させた記念日。この日、岡田監督が観客席に愛妻の陽子さんを招待していたのも、記録ずくめの白星を確信していたからだった。

参照元：スポーツ報知