反町監督決めたＦＷ枠「３」！李ノルマ「１点」決める

北京五輪に出場するＵ―２３日本代表の反町康治監督（４４）が、本大会でのＦＷ枠を「３」にすることが８日、確実になった。千葉で合宿中のＵ―２３代表は９日、登録メンバー１８人発表（１４日）前、最後の実戦となる千葉との練習試合を行うが、エースＦＷ李忠成（２２）＝柏＝はノルマとして「最低１ゴール」を設定。不安視される決定力不足を吹き飛ばし、北京メンバー入りを決める。

　千葉戦で、代表決定を決める。李は北京当確へ自らにノルマを課した。「決定力不足と言われたくない。１―０で勝ってもそう言われる。２点以上。僕が１点取って誰かが１点取ればいい」登録メンバー１８人の発表を前に、最後の実戦となる千葉戦を前に李はそう話した。北京世代につきまとう「決定力不足」の５文字を吹き飛ばすことが、北京の舞台に立つことにつながる。

　反町監督はこの日までに、本大会でのＦＷ枠を「３」でほぼ固めた。千葉戦ではＦＷは人数の関係で２トップとなりそうだが、反町ジャパンは本大会では４―５―１の布陣を採用することが濃厚だ。さらに今合宿の１９人には入っていないＤＦ長友（Ｆ東京）、ＭＦ香川（Ｃ大阪）の本大会メンバー選出は濃厚。ＦＷはアテネ五輪より１枠削る可能性が高い。

　その枠を李、森本、豊田、興梠、岡崎で争う。岡崎は今回はＦＷ登録だが、実質は攻撃的ＭＦとして計算されているため４人で３つのいすを競うことになりそうだ。現在、李と森本は反町構想の上位に入っていることは間違いない。それでも「絶対に誰かが落ちるって緊張感がある」と李。最後の最後まで気が抜けない。北京切符は自らの力でもぎ取ってみせる。

　６月上旬の東京合宿中には宿舎でのフリータイムを使って北京五輪１次リーグで対戦するオランダの予選（Ｕ―２１欧州選手権決勝）、セルビア戦をＤＶＤ観戦した。「オランダは強かった」と話したが、同時に「まだ（イメージは）わかしちゃいけない。メンバーに選ばれてからでないと」と熱い思いを封印した。世界の強豪と戦いたい―。それを実現するため、まずは千葉戦でのゴールが出発点となる。

　２４歳以上のオーバーエージで招集予定だったＦＷ大久保は神戸に拒絶され断念。ＭＦ遠藤はウイルス感染症で絶望的。「最後のところはみなさんが書いている通り…」と反町監督は決定力不足を嘆く。最大の課題、決定力不足は“兄貴”の力を借りることはできない。自分で１点取り、チームとして２点以上奪う。李が中心となってゴール欠乏症から脱却できれば、ＦＷ枠の１つは李のものになる。

参照元：スポーツ報知