長谷川５度目防衛に自信…来年１月１０日、世界バンタム級ダブルタイトル戦

世界バンタム級ダブルタイトルマッチ「ワールドプレミアム」（報知新聞社後援）が来年１月１０日、大阪府立体育会館で行われることが１９日、大阪市内で発表された。国内同級での新記録となる５度目の防衛に挑むＷＢＣ世界王者・長谷川穂積（２６）は、日本人王者が両立すれば、２団体統一戦を行うプランをブチ上げた。池原信遂（３１）は大阪帝拳では辰吉丈一郎（１９９９年８月、対ウィラポン）以来の世界戦。初挑戦勝利へ、無敗王者をＫＯ宣言した。

　Ｖ４王者の余裕か、それともプライドか。長谷川が笑みをたたえて宣言した。「ＷＢＣとＷＢＡで同じ階級の勝ったモン同士、統一戦ができれば最高。（試合後に）会場で直接交渉もできますね」どよめく会場と苦笑いを浮かべる池原を、日本ボクシング界のエースは満足げに見渡した。

　４度の防衛で並ぶファイティング原田や薬師寺保栄ら、国内で多くの名チャンプを生んだ“黄金の階級”に強い思いがある。「デビューからずっとバンタム。オヤジ（元プロボクサーの大二郎さん）もバンタム。縁を感じる」５歳上のＷＢＡ挑戦者へのエールとも取れる夢プランは、“王者は一人で十分”という自尊心の表れだ。

　５月のＶ４達成後、旧所属の千里馬神戸陣営と対立。ジムワークもままならず、一時は引退も覚悟した。「でも精神的に強くなった。ＫＯか判定かにこだわらず、勝ちにこだわりたい」と、まずは先月、真正ジムを立ち上げた恩師・山下正人会長（４５）に世界初勝利を贈りたいという気持ちも強い。

　一連の亀田家騒動を念頭に「今、注目されているボクシング。一人でも好きになってくれる人が増えてくれれば」とエースの自覚。夢の米国進出に向けても「２本のベルトを手土産にできますね」。長谷川の両肩に緑と黒、２つの“王冠”が輝く日は近い。

参照元：スポーツ報知