遼「８６」最下位予選落ち…ブリヂストンオープン第２日

◆男子プロゴルフツアー　ブリヂストンオープン第２日（１９日、千葉・袖ケ浦ＣＣ袖ケ浦Ｃ、パー７２）　石川遼（１６）＝杉並学院高１年＝はバーディーなし、９ボギー、１ダブルボギー、１トリプルボギーの８６と崩れ、通算１１オーバーの最下位（１００位）で２週連続予選落ちとなった。プロツアーでのバーディーなしは初めてで、８６もワーストスコア。深堀圭一郎（３９）＝フォーラムエンジニアリング＝、タイのＰ・マークセン（４１）＝キャロウェイゴルフ＝が１０アンダーで首位に立った。

　すぐには答えが見つからなかった。会見の冒頭１分以上の沈黙の後、石川は「自分でも何でこんなに打ったか分からないんです」と言葉を絞り出した。中学生以降は記憶にないという８６。前日の１８位から最下位１００位での予選落ちに、目はかすかに潤んでいた。

　父・勝美さん（５０）が「朝からりきんでいた」と心配した通り、ショットが右へ曲がり続けた。１番で１メートルのパーパットを外し、４番では左ラフからの第２打がフライヤーし右奥へＯＢ。東海クラシック３日目以来２度目のトリプルボギーで失速した。１３番では第２打が木の枝にかかるも見つからずロストボール。何よりバーディーをひとつも奪えなかったことが「ものすごく悔しかった」。

　初のプロツアー２週連続出場で厳しさを痛感した。前週までの２試合よりラフが格段に短くなったため、アプローチの感覚が修正できず４ホールでショートした。フェアウエーが広く「遼クン向き」といわれていたコースに落とし穴があった。

　ホールアウト後は約１時間半、練習場で球を打ち続けた。谷原秀人からは「打ちにいきすぎるから体が先に入って球がプッシュアウトする」という欠点を指摘された。次戦の三井住友ＶＩＳＡ太平洋マスターズまでの課題を胸に、日暮れまで黙々と打ち込んだ。

　連日１時間近い取材攻勢で身も心も疲れているはずだが「インタビューがあるから振り返れる。感謝してます」と言い訳にしなかった。「パーが取れなくて（同組の）近藤さんと手嶋さんにすごい失礼でした」とも。この真摯（しんし）で前向きな姿勢がある限り、石川は輝きを取り戻せる。

参照元：スポーツ報知