朝青来日せず！前代未聞！番付発表に横綱不在

横綱・朝青龍（２８）＝高砂＝が前代未聞の“職場放棄”した。日本相撲協会は２７日、九州場所（１１月９日初日・福岡国際センター）の新番付を発表。左ひじの治療でモンゴルに帰国中の朝青龍はこの日、来日予定だったが滞在を延長した。本場所の始まりを告げる一大行事の日に横綱が不在となった。改めて来日は３１日の予定だが、九州場所の全休は確定。来年初場所（０９年１月１１日初日・両国国技館）に進退をかけるが、横綱審議委員からはふがいない成績なら引退勧告という厳しい意見も飛び出した。

　朝青龍がまたも滞在を延長した。６日に左ひじの治療を理由に帰国。当初は２０日に来日予定だったが延長し、番付発表に合わせて日本に戻る計画だった。

　ところがフタを開けてみれば日本にはやって来なかった。番付発表に横綱がいないという事態は前代未聞。職場放棄ともいえる愚行に、九州場所担当の出羽海部長（元関脇・鷲羽山）は「番付発表は場所と場所の節目で（場所に）出ようと思うならいて当然だ」と強い不快感を示した。

関係者によると、滞在延長は２６日に朝青龍から電話で師匠の高砂親方（元大関・朝潮）に申し入れがあったという。当初は番付発表のときには戻すと約束していた師匠だったが、本人からの申し出にあえなく陥落。電話で協会幹部に滞在延長願いを伝え、受け入れられたという。改めての来日予定は３１日。１１月１日に福岡市内の住吉神社での奉納土俵入りに参加する予定だ。

　前代未聞の番付発表当日の横綱不在。福岡市中央区の部屋で高砂親方は「本人が、納得するまで治したいということだ」と説明。九州場所の全休は確実になったが「九州に向かって頑張っていく」。当の本人がいない中での出場表明は説得力を完全に欠いていた。

　過去に外国人横綱で番付発表当日に日本にいなかった例はない。信じられない行動で初場所は完全に進退が問われる。横審の石橋義夫委員は「こういうことをした以上、初場所は横綱としての成績が残せなければ引退以外に道はない。状況次第では横審としても引退勧告します」と突きつけた。完全に退路が断たれた朝青龍。八百長疑惑、大麻問題…など問題山積の角界で力士たちの頂点にいながら、自らの都合を優先させたこの男にもはや横綱としての自覚はない。

参照元：スポーツ報知