ベッカム「最も大きな挑戦」…ＬＡギャラクシー入団会見

【カーソン（米カリフォルニア州）１３日】レアル・マドリード（スペイン）から米プロリーグ（ＭＬＳ）のロサンゼルス（ＬＡ）・ギャラクシーに加入したイングランド代表ＭＦデービッド・ベッカム（３２）が１３日、当地のチーム本拠地、ホームデポ・センターで約５０００人のファンの前で入団会見を行い、優勝と米国サッカーのレベルアップを目標に掲げ「自分にとっては最も大きな挑戦。後悔はしない」と決意表明した。

　快晴の空に降りしきったブルーの紙吹雪の中、光沢のあるグレーのスーツ姿で約５０００人のファンの前に登場したベッカムは、レアル時代と同じ背番号２３の真新しいユニホームを披露。ピンクのワンピースにトレードマークのサングラス姿のビクトリア夫人（３３）は、ハイヒールのかかとをズブリとグラウンドの芝に突き刺しながら誇らし気に見守った。

　「多くの人が僕が米国でプレーする理由に疑問を示したが、自分にとっての理由は常にサッカー。この移籍もサッカーのため。レアル・マドリードでの４年間の後、新たなチャレンジが必要だったし、優勝でひとつの挑戦を終え、欧州を離れるのにこれほどいい時はなかった。何も後悔していない」と晴れ晴れとした表情で言った。

　ギャラクシーがベッカムに支払う給料は５年間で３２５０万ドル（約３９億円）。ベッカムの副収入など含めた５年間の総収入は２億５０００万ドル（約３００億円）といわれる。チームの親会社「アンスシュッツ・エンターテイメント・グループ（ＡＥＧ）」のティム・レイウェケ会長は「ベッカムはそれに値する。非常にいい投資だ」と話す。

　チームデビュー戦となる２１日の親善試合、対チェルシー（イングランド）戦は、通常席に２０００人分の芝生席を加えて収容人数を２万７０００人に増やし、入場券は既に完売。年間シーズン入場券は、昨年より２０００枚以上も多い１万枚以上に売り上げを伸ばした。チームをチェルシーに並ぶ世界的クラブにすることを目指す同会長は、チームは年間収入が１億ドル（約１２１億円）必要で「（最近の）収入の倍にする必要がある」と言う。数年後に契約更新するテレビ放映権の契約料のアップも期待され、ベッカム狂騒曲は続く。

　◆ロサンゼルス・ギャラクシー　ＭＬＳに１９９６年の創設時から参加。リーグのシーズン王者を決めるＭＬＳカップは２００２、０５年に制している。ホームスタジアムは２万７０００人収容のホームデポ・センター。米国代表ＦＷとしてＷ杯出場経験のあるドノバンらが在籍する。会長は元米国代表ＤＦのララス氏。

　◆代表参加に意欲　ベッカムは今年、復帰したイングランド代表について「ギャラクシー側は参加しても構わないと言ってくれた」と話し、チーム側のバックアップを得ているという。同代表は８月２２日にドイツとの親善試合（英ウェンブリー・スタジアム）を予定し、その後も欧州選手権予選５試合がある。「代表チームへの意欲は、これまで代表に選出されたくてプレーしてきた時やキャプテンマークをつけてプレーしていた時と全く変わらない」と話した。

参照元：スポーツ報知