星野監督が上原再生に自信！ １週間で立ち直らせる…五輪代表２４選手発表

北京五輪野球の日本代表編成委員会が１７日、都内で行われ、日本代表２４選手が発表された。星野仙一代表監督（６１）は、今季不調ながら国際大会での実績を評価してメンバーに入れた巨人・上原浩治投手（３３）の再生を宣言。「１週間で立ち直らせる」と、８月２日からの直前合宿（Ｇ球場）で直接指導し、完全復調させた右腕とともに金メダルを狙う。

　自信に満ちあふれていた。代表メンバーの発表会見に臨んだ星野監督の力強い言葉が、会見場に響き渡った。

　「１週間の合宿で（大野投手コーチと）２人で立ち直らせます。きちっとやります」

　今季１４試合に登板し、２勝４敗、防御率６・４６と不調にあえぎ、２軍落ちも経験。本来の輝きを失った右腕に、指揮官自らが救いの手を差し伸べた。

　「昨日テレビで見て、何という投げ方をしているんだと思った。（去年と）全然違う」

　前夜（１６日）、スタッフ会議を終えると、巨人・中日戦（札幌Ｄ）をテレビ観戦。８回２死一、二塁で上原がマウンドに上がると、４本も折れたろっ骨の痛みも忘れ、身を乗り出すようにして見守ったが、ワンアウトも取れずに降板した。

　「昨日の試合を見れば非常に不安な気持ちになるのは分かる。私も『抑えてくれ』と思っていたよ。ただ、私なりに欠点は分かっている。ここを直せばいいという点を見つけた。１球投げただけで分かったよ」

　踏み出した左足が突っ張り、立ち投げのような投球フォームに、闘将のチェックが入った。一定していた投げ方に狂いが生じたのは下半身の不安の影響なのか、それとも精神面の問題か。不調の原因を究明しない限り、上原の完全復活はありえない。

　「私と大野投手コーチで今までの経験をぶつけて、彼（上原）が納得すれば立ち直ることができる。明日にでも横浜（スタジアム）のブルペンに立ちたいが、それはできない。電話でのアドバイスなら許されるかな。ＪＡＰＡＮに選んだのだから。体調とハートについて話をしたいね」

　国際試合２３試合に登板し、１２勝無敗１セーブの実績だけでない。テンポのいい投球、大舞台で動じない強心臓、何より他の選手が一目を置く存在であることが、若い選手が多いチームには必要だ。

　「昨日の試合を見ても（選出は）迷わなかった。後ろの３、４イニングを上原と藤川、岩瀬で頑張ってほしい」

　上原の起用について、指揮官はオブラートに包んだが、大野投手コーチは「上原に“最後を任せるよ”と言った方が力が出るかも」と昨年のアジア予選同様に守護神を任せることを示唆した。

　「チームスポーツでいい成績を残せば、勢いがつく。一番輝けるものを狙っていこう」

　目標はあくまで金メダルのみ。８月２日の直前合宿初日から始まる「上原再生プロジェクト」が、星野ＪＡＰＡＮの命運を握る。

◆巨人・上原の国際大会　大体大３年時の１９９７年、５月２６日のアジア野球選手権、対フィリピン戦で初登板。同年８月のインターコンチ杯では決勝のキューバ戦に先発、５回１／３、１失点で優勝に貢献。０７年の五輪アジア予選では抑えとして２試合、２イニングを零封。計２３試合に登板し、１２勝１セーブ、防御率１・９５の成績を残している。

参照元：スポーツ報知
 

野茂引退 さらばトルネード…日本人メジャーのパイオニア プロ１９年目のケジメ

１９９５年に海を渡り、日本人メジャーのパイオニアとして大活躍した野茂英雄投手（３９）が１７日、現役引退を決意した。日米通算２０１勝の右腕は、右ひじの手術から復活した今季、３年ぶりにロイヤルズでメジャー復帰も、わずか３試合で戦力外通告。その後も復帰を目指して調整していたが、「お客さんに見せるパフォーマンスを出せない」と判断。“トルネード”の愛称で日米のファンを魅了したベテランが、１９年間のプロ生活に別れを告げることになった。

　フェニックスとも言われ、何度もマイナー契約からはい上がってきた野茂が、ついにユニホームを脱ぐ決断をした。日本人メジャーのパイオニアは「リタイアすることにした」と明かした。

　右ひじの手術から再起し、今年ロイヤルズで３年ぶりにメジャー昇格。しかし、日米通算３０００イニング以上投げた３９歳に、余力は残っていなかった。３試合、４回１／３を投げて９失点で４月２０日に戦力外通告をされていた。その後、再起を目指したものの、「プロ野球選手としてお客さんに見せるパフォーマンスを出せないと思っているし、同じように思っている（メジャーの）球団も多いと思う。自分はまだまだやりたいが、中途半端にしていても周りに迷惑をかけるだけだと思った」と理由を説明。所属の団野村事務所も「認識しています」と引退を認めた。

　９０年の近鉄入り１年目から最多勝、奪三振王などタイトルを総ナメにし、リーグＭＶＰを受賞。近鉄との契約問題がこじれて渡米した９５年、村上雅則（ジャイアンツ）に次ぐ２人目の日本人メジャーとしてドジャース入り。フォークを武器に１３勝６敗、リーグ最多の２３６三振で新人王受賞。同年のオールスター戦にも先発に抜てきされて２イニング無失点。前年からの選手会のストライキ直後、ファン離れの米球界を救った功労者と言われ、『ノモマニア』という流行語も生まれた。当時のクリントン米大統領は「野茂は日本の最高の輸出品」とまで絶賛した。

　９６年には打球が飛ぶとされる標高１６００メートルのデンバーで行われたロッキーズ戦で、日本人初のノーヒットノーランを達成。０１年にレッドソックス移籍後は史上４人目（当時）の両リーグでのノーヒッターとなった。通算１２３勝はアジア出身投手でＮＯ１。２年連続２ケタ勝利をマークした松坂大輔も、あと９８勝しなければ追いつけない偉大な数字でもある。

　マリナーズ・イチローとカブス・福留は、１５日のオールスターで両リーグのスタメンに名前を連ねた。野茂が海を渡ってからメジャーでプレーした日本人選手は３３人。「ＨＩＤＥＯ　ＮＯＭＯ」の成功が、その後を追いかけた日本人プレーヤーに、どれだけ勇気を与えたか計り知れない。

　◆野茂　英雄（のも・ひでお）１９６８年８月３１日、大阪府生まれ。３９歳。大阪・成城工高から新日鉄堺を経て９０年に近鉄入り。１８勝でＭＶＰ、新人王、沢村賞を獲得した。９５年、ドジャースに入団し、日本人２人目の大リーガーに。１年目でオールスター戦に先発、１３勝６敗で新人王を受賞した。９６年と２００１年にノーヒットノーランを記録。両リーグでの達成は史上４人目の快挙となった。０８年１月にロイヤルズとマイナー契約。中継ぎとして３年ぶりにメジャー昇格したが、３試合で４回１／３を投げ、防御率１８・６９だった。日本で通算７８勝４６敗。大リーグでは７球団に所属し、通算１２３勝１０９敗。１８８センチ、１０４キロ。右投右打。

参照元：スポーツ報知
 

米五輪代表メンバー発表 マイナーが中心

２大会ぶりに五輪に出場する米国代表メンバー２３人（残り１人は後日発表）が１６日、発表された。マイナーリーグを中心に、今年４月に１試合２３奪三振をマーク、来年のドラフト１巡候補と言われるサンディエゴ大のストラスバーグ投手が、アマチュアでただ一人選出された。メジャー経験者は８人。ドジャース傘下３Ａのコップラブは通算１５勝した右腕。元巨人のジョンソン監督は「素晴らしい投手がそろった。いずれも９０マイル後半を投げられる」と投手陣の良さを強調した。

参照元：スポーツ報知
 

闘莉王プロ初ハット！浦和再奪首！…Ｊ１第１７節

◆Ｊ１第１７節　浦和３―２東京Ｖ（１７日・埼玉スタジアム）　浦和は日本代表ＤＦ田中マルクス闘莉王（２７）のプロ初ハットトリックで東京Ｖに逆転勝ちし首位を奪回し前半戦を折り返した。

　ゴール前に闘莉王がそびえ立った。２―２で迎えた後半１３分。左ＣＫから、ファーで相手ＤＦの背後から頭を突き出した。「枠に行ってくれ」そう念じたシュートは競り合ったＤＦの頭で跳ね、コースが変わる。ゴール前でクリアを試みたＤＦは空振り。タイミングを外されたＧＫは尻もちをつく。ボールが意志を持ったようにゴール中央に転がり込んだ。

　前半２３分には左ＣＫからヘディングで決め、同３６分にはＰＫを落ち着いて決めた。トップ下で先発したこの日、プロ入り後初のハットトリックを達成。今季９ゴールで得点ランクは３位タイに浮上した。「２７歳で色々な初体験をしている。ＦＷやったり。人生で初めてのチャレンジしているこの時期だね。良い方向に、うまい方向に転がってくれている」３点目の後にはひざまずいて、いつもより深く、長く神に感謝した。

　浦和の前社長で、日本サッカー協会の犬飼基昭会長（６６）にカツを入れられた。会長就任が決まり、父親のように慕う闘莉王は祝賀会を提案した。だが、返ってきたのは「自分たちのことをしっかりやれよ！」というゲキ。首位陥落、勝ちきれないサッカーが続き、同会長から、本業に集中するように注意を受け、闘争本能がよみがえった。

　４月１３日鹿島戦以来、２度目となるトップ下。春先にブラジルで腸結石で緊急手術を受けた母・マデルリさんが今週、術後初めて来日した。この日観戦に訪れた母へ、ハットトリックでこれ以上ない快気祝いを届けた。

　後半３３分には、右ふくはらぎに「ピリッと来たので」と途中交代。大歓声でピッチを後にした。「また首位に立てた。苦しい戦いが続くけど、勝っていきたい」Ｊ王座奪回とＡＣＬ連覇へ、闘莉王がいれば、必ず成し遂げられる。

参照元：スポーツ報知
 

室伏２１、２７日「ラスト実戦」…陸上

陸上男子ハンマー投げ代表で、アテネ五輪金メダリスト室伏広治（３３）＝ミズノ＝が、２１、２７日に愛知・中京大陸上競技場で行われる競技会に出場することが１７日、発表された。「ハンマー投げチャレンジカップ」で、男女日本人選手数人が出場予定。室伏は、この２大会が五輪前最後の実戦となる見込み。

参照元：スポーツ報知
 

早大な計画！メダル獲得で「福原愛記念卓球場」…卓球

ワセダに愛の卓球場ができる！？　北京五輪に出場する早大在学生の壮行会が１７日、東京・新宿の早稲田キャンパスで行われ、スポーツ科学部２年の卓球女子代表の福原愛（１９）＝ＡＮＡ＝も出席。団体戦でメダル獲得が期待される福原だが、卓球界初のメダル獲得＆早大創立１２６年で初の女子学生メダリストが誕生した際には、キャンパス内に「福原愛記念卓球場」設立のプランも浮上した。

　愛ちゃんの笑顔が、母校ではじけた。大学創立以来初の五輪壮行会は炎天下の大隈銅像前広場で行われ、１０００人以上の学生が集結。まずは愛ちゃん、早大の第１応援歌の「紺碧の空」を肩を組んで合唱。完ぺきではなかったが「今ではスラスラ歌えるようになった」という校歌は大粒の汗を流して熱唱した。「こんなに多くの人がきてくれるなんてビックリ。自分もワセダの一員だなと思いました」卓球漬けで、ふだん味わえない学生気分を満喫した。

　北京五輪に出場する早大の現役学生は５人。過去の夏季五輪学生メダリストは、１９２８年アムステルダム大会の日本人初の金・織田幹雄から始まり９６年アトランタ大会の野球銀・三沢興一まで１５人いるが、すべて男子。北京で福原がメダルを獲得すれば日本初だけでなく、早大始まって以来となる。まさにＷの快挙に「福原愛記念卓球場」設立プランが浮上。大学側も「可能性はある」とした。

　選手の功績をたたえた施設としては、埼玉・所沢キャンパスに「織田幹雄記念陸上競技場」、２８年アムステルダム大会・競泳男子百メートル自由形銅の高石勝男の名を冠した「高石記念プール」が新宿・戸山キャンパスにあり、愛ちゃんが仲間入りする可能性も。また、昨年６月に斎藤佑樹投手の活躍で東京六大学野球で優勝した野球部が大学周辺をパレード。愛ちゃんも十分ありそうだ。

　「北京では技術よりも精神面を１００点満点にして出たい」と愛ちゃん。１２日の合宿公開では気合の掛け声「サー！」を復活させたが、これはダブルス限定であると主張し「シングルスは平常心」ときっぱり。団体も個人も早大生らしく「Ｗ」狙いだ。

参照元：スポーツ報知
 

岩佐８・２プロデビュー…高校３冠の大物

　高校３冠のボクシング界の大物ルーキー・岩佐亮佑（１８）＝セレス＝が８月２日の報知新聞社後援「ダイナミックグローブ」でプロデビューすることが１６日、分かった。デビュー戦ながらプロ９戦６勝のキャリアを持つ高橋慎弥（２０）＝岐阜ヨコゼキ＝と対戦する。

　当初はデビュー直後の日本人の相手を探したが難航、外国人との対戦も浮上した。だが、実力未知数でキャリアの浅い外国人選手より強敵でも「日本人とやらせてほしい」と岩佐は直訴。６勝を挙げている高橋に白羽の矢が立った。

　準備は万端。抜群のセンスに加えプロ仕様の肉体を作り上げてきた。「まずは自分のボクシングをすること」と元ＷＢＡ世界スーパーフライ級王者・セレス小林会長。そうすれば、おのずと鮮烈デビューの道は開ける。

　◆岩佐　亮佑（いわさ・りょうすけ）１９８９年１２月２６日、千葉・柏市生まれ。１８歳。中学２年であこがれていたセレス小林会長のジムに入門。名門・習志野高３年時、バンタム級で高校３冠を達成した。今年４月、６回戦からデビューできるＢ級プロテストに合格。アマ戦績は６０勝（４４ＲＳＣ）６敗。身長１７０センチの左ボクサー。家族は両親と姉。

参照元：スポーツ報知
 

朝青Ｗショック！２敗Ｖ赤信号にモンゴル巡業延期も…名古屋場所５日目

◆大相撲名古屋場所５日目　○栃乃洋（押し倒し）朝青龍●（１７日・愛知県体育館）　横綱・朝青龍がダブルショックに見舞われた。西前頭３枚目の栃乃洋と物言いが付く微妙な一番も軍配通り押し倒され痛恨の２敗目。横綱昇進後、途中休場を除く序盤５日目までに２敗した３場所はすべてＶ逸。２３度目の優勝が確率０％に陥った。さらに、この日、８月２７、２８日のモンゴル巡業が延期される可能性が浮上。待望の母国での巡業が延期となれば、精神的ショックは計り知れず、朝青龍にとってまさに悪夢の一日となった。

　今場所２度目、乱舞する座布団が、朝青龍を容赦なく襲った。ぼう然とした表情で物言いの結果を待つ。一縷（いちる）の望みにかけたが、軍配通り栃乃洋の勝ち。「いいところが全然なかったな」序盤戦を終えて２敗は過去３回。いずれも優勝を逃しているだけに、賜杯は遠のいた。

　押し込まれた土俵際。逆転を狙い、体を左に開いて同時に吹っ飛んだ。相手の右ひじが先についたため、物言いとなったが、朝青龍の体が先に飛んだと、審判団は判断した。「多少は残ったかと思ったけど、体がないかな」髪を洗うとサバサバ。安定しない下半身については「右足がね」と、古傷の足首への不安を口にした。

参照元：スポーツ報知
 

栃乃洋、史上２位タイ１２個目金星…名古屋場所５日目

◆大相撲名古屋場所５日目　○栃乃洋（押し倒し）朝青龍●（１７日・愛知県体育館）　３４歳の栃乃洋が１２個目の金星を獲得し、史上２位タイとなった。軍配は受けたものの、物言いがつく微妙な一番だ。「負けはないと思った。もう一丁を覚悟した。でもバテバテでした。のどがカラカラ、水をひしゃくで４杯飲んだ。２番を取る体力は残ってませんでしたよ」と、笑顔を見せた。

　０４年秋場所４日目、朝青龍を突き落としで破って以来４年ぶりの金星。そのときは１１勝４敗で殊勲賞を獲得している。部屋では２１歳の栃煌山、２０歳の栃ノ心など若手が伸びてきた。春日野親方（元関脇・栃乃和歌）は「３４歳でもけいこを休まない。若いのに引っ張られるようにけいこしてる。それがいい」と、褒めた。場所前、朝青龍が出げいこに来たときも率先して向かい、１回は下手投げで完ぺきに勝利した。

　「頭を付けられてダメと思ったけど、あきらめなかったのが良かった」。入門は９６年初、アトランタ五輪の年。ベテランは、まだまだ土俵を沸かせる。

参照元：スポーツ報知
 

藍、５アンダーと好発進…米女子ゴルフ

◆米女子ゴルフツアー　ステートファーム・クラシック（１７日、米イリノイ州スプリングフィールド　パンサークリークＣＣ＝パー７２）　第１ラウンドを行い、宮里藍（２３）＝サントリー＝はショット、パットともに安定し、６バーディー、１ボギーの６７で５アンダーと好発進した。

　宮里は前半をイーブンパーで終えると、積極的に攻めた後半は４連続を含む５つのバーディーを奪った。

参照元：スポーツ報知
 

父さん、ありがとう 石田さん長男・翔太、涙の１勝！…高校野球北神奈川大会

◆高校野球北神奈川大会　▽２回戦　川和８―５霧が丘（１６日・藤沢八部）　１５日に直腸がんのため４１歳の若さで亡くなった横浜の石田文樹打撃投手の長男・翔太投手（北神奈川・川和高２年）が悲しみをこらえて力投、チームを勝利に導いた。１９８４年夏の甲子園で優勝した取手二（茨城）のエースだった父をほうふつとさせる強気の投球を披露して、霧が丘相手に５回途中まで４失点。急逝した父へ、涙とともに白星をささげた。

　最愛の父との別れから、まだ１日しかたっていない。それでも石田は堂々と今大会２戦目の先発を果たした。「父のことはマウンドでは考えないようにしていました」。前回（１３日）の橋本との初戦は７回無失点の好投。それに比べれば４回０／３を３安打４失点は本来の調子とは言えない。ただ悲しみを胸の奥にしまいこみ、毅然（きぜん）と振る舞った。

　父より５センチ小柄な身長１７１センチながらも、内角攻めに加え、走者をにらみつけ威嚇するなど、背番号２０のハートは父親譲り。向こう気の強さでピンチをしのぎ勝利を呼び込んだ。

　１５日未明、病院に駆けつけると、父の意識はなかった。「ありがとう」と一言だけ伝えた。試合前夜は「少しは眠れた」が父が息を引き取った当日は「全然眠れなかった」と言う。体調はベストではなかったが、言い訳はしなかった。

心身のコンディションを考慮した岩本晃典監督（２０）から、登板回避を打診されたが「（父も）そう言うと思ったので」と迷うことはなかった。チームメートには心配をかけたくないと、父が病魔と闘っていることは伏せていた。石田のボールを受けた捕手の山田一輝（３年）は「制球は悪かった。けど、いつもよりボールに気持ちがこもっていた」と翔太が白球にこめた思いの深さを感じとっていた。

　もう少しだけ、見ていて欲しかった。父が最後にグラウンドを訪れたのは６月１４日。城郷との練習試合だった。一時退院を許された石田さんは「最後のお願い」と妻・寿美江さんに車を運転してもらい横浜市内の同校へ向かった。試合が見られる場所に車を止めて、観戦してくれた。成長した自分の姿を届けることができた。

　スタンドには初戦、２回戦と翔太の投球をビデオに撮る川和の父母がいた。ある保護者は「ビデオを病室の石田さんに届けようと思っていたのですが」と言葉を詰まらせた。記録メディアを棺に入れて、天国に届けることも検討している。

　石田はチームメートや報道陣と接している間、どこまでも気丈に振る舞った。だが、父に勝利を届けることができた安堵（あんど）感からか、次第に両目は赤く染まった。こらえきれず一人、トイレに隠れて、泣いた。マウンド上では見えなかったが、涙でにじんだ視線の先に、偉大な父がいた。

　◆石田さんの高２時代　取手二は８３年にセンバツ初出場。２年生エースの石田さんは泉州（大阪）との１回戦で先発したが、ボールが高めに浮き７回１／３を８安打６失点。５―６で初戦敗退した。６月末の練習試合では水野雄仁（現スポーツ報知評論家）を擁する池田に大勝したが、夏の茨城大会では４回戦で伏兵・佐竹に１―３とまさかの逆転負け。「敗因は石田。打たれるとムキになる性格が出た」と木内監督は話した。この悔しさをバネに、３年では春夏連続甲子園出場。夏には県勢初の全国制覇を果たした。

参照元：スポーツ報知

イチ番美しかった！「気持ちよかった」レーザービーム…米球宴

◆米大リーグ第７９回オールスター戦　ア・リーグ４ｘ―３ナ・リーグ（１５日、ニューヨーク・ヤンキースタジアム）　「１番・右翼」で出場したマリナーズのイチロー外野手（３４）は３打数１安打だったが、４回に右翼線安打で二塁を狙ったプホルスを強肩で刺す“レーザービーム”を披露した。試合は史上最長となる４時間５０分の末、ア・リーグが延長１５回にサヨナラ勝ちし、１分けをはさんで１１連勝。ＭＶＰには７回に同点２ランを放ったＪ・Ｄ・ドリュー外野手（３２）＝Ｒソックス＝が選ばれた。後半戦は１７日から再開される。

　右翼からイチローが“風”を吹かせた。フェンスに跳ね返った打球をキャッチ。無駄のない動きで強肩をうならせると、ボールは二塁で待つ遊撃手のジーターのグラブにワンバウンドで収まった。打ったプホルスは楽々アウト。最高の舞台で５１番のレーザービームが放たれた。

　延長１５回まで続いた接戦は、４回１死のこのプレーから始まったと言ってもいい。大好きなヤンキー・スタジアムで大歓声を浴びた名手は、「気持ちよかった。この場所でああいう打球が来るのが僕ということ」とおどけてみせた。

バットでも当然のように安打を製造した。３回先頭、ザンブラーノのチェンジアップを「何となく手が出ちゃった」と右前へクリーンヒット。だが、２年連続ＭＶＰを狙っていた男の真意は別だった。全打席で一発を狙っていたのかを問われると、「もちろんですよ。当たり前じゃないですか。何を言っているんですか」と笑い飛ばした。

　所属するマ軍はメジャー最低勝率でプレーオフ進出が絶望的。１９２３年に完成した今のヤンキー・スタジアムでプレーするのも今回が最後だろう。世界一２６度の名門チームの誇る実績や伝統、球場の雰囲気、そしてメジャーで最も厳しいというニューヨークのファンへの敬意を、全身で表現。「ここで最後にプレーさせていただいたファンの人に、改めて感謝したい」クールに別れを告げた。

　使用したシルバーのスパイクは、グラウンドの土が付着したまま記念に持ち帰るつもりだ。「無条件で楽しかった。何か起こっても、起こらなくてもね」球宴の素晴らしさを再認識した背番号５１。延長１５回、４時間５０分、６３人出場という歴史的な一戦で、ひときわまばゆい光を放っていた。

参照元：スポーツ報知

ロナウジーニョ五輪ＯＫ…ＡＣミランが出場許可

サッカーのイタリア１部リーグ（セリエＡ）ＡＣミランのガリアーニ副会長は１６日、スペイン１部リーグのＦＣバルセロナから獲得する元ブラジル代表のロナウジーニョ（２８）が２４歳以上のオーバーエージ（ＯＡ）枠で北京五輪に出場することを認める意向を示した。

　同副会長は「ＡＣミランに移籍する前の（ブラジル五輪代表入りの）合意は尊重する」と話した。アンチェロッティ監督は北京五輪出場が、体重増を指摘されているロナウジーニョにとって「調子を取り戻す好機になる」と述べた。（ＡＰ＝共同）

参照元：スポーツ報知

柳沢３戦連発！古巣・鹿島に強烈恩返し…Ｊ１第１７節第１日

◆Ｊ１第１７節第１日　京都２―１鹿島（１６日、西京極）　ヤナギがゴールし古巣・鹿島を撃破―。京都は元日本代表ＦＷ柳沢敦（３１）の２００１年以来となる３試合連続ゴールなどで、首位を走る鹿島を２―１で破る大金星。約１０年間在籍した古巣に「京都・柳沢」の存在を見せつけた。

　充実感いっぱいの表情で柳沢は仲間をねぎらった。「完ぺきなクロス。決めるだけでした」前半１１分、ＦＷ渡辺からのクロスに頭で合わせると、ボールはＧＫの手をはじきゴールネットへ。２００１年以来となる３試合連続ゴールは、かつて黄金時代をつくり上げた古巣への強烈な恩返し弾となった。

　昨季は自身の左足骨折やＦＷ田代、興梠ら若手の台頭からリーグ戦１９試合（５得点）の出場にとどまった。「成長したい。何かを変えたい」自ら新天地を求め、紫の戦闘服に袖を通した。「古巣相手というよりも、首位を走るチーム相手と思って戦った」言葉こそ平静を装ったが、今まで見せたことのない表情で相手ＤＦを追い回し、ボールに食らいついた。「ホームで簡単に相手にやらすわけにはいかない」元代表戦士のプライドものぞいた。

　足元には、鹿島時代からのこだわりが染みついていた。「自分の足で蹴っている感覚がある」と長らく愛用するミズノ社の「モレリア」。プロ入り当初は感覚をさらに研ぎ澄ますため、ベロ（甲の上の部分）を自らハサミでカット。それを見たミズノ担当者が、ベロを従来より半分以上短くしたオリジナルモデルを開発したほど。その足でピッチを走り回り、ひたすら勝利を求めた。

　チーム得点王（５得点）の活躍で、４月１３日の神戸戦（西京極）以来の２連勝を果たし、暫定１０位に浮上。「好調？　これからも良いプレーを続けていくだけですよ」淡々と話すその姿は、まさにエースと呼ぶにふさわしかった。

参照元：スポーツ報知

野口足取り軽～くＶ２！世界最軽量１０５グラムシューズ

８月１７日号砲の女子マラソンまで残り１か月。１６日は神戸市内のアシックス社で、女子代表らが本番で履くシューズがお披露目され、連覇を狙う野口みずき（３０）＝シスメックス＝は世界最軽量、１０５グラムシューズで勝負する。

　アシックス社は１６日、神戸市内で北京五輪マラソン代表５選手の本番用シューズを発表。野口はアテネ五輪の１１８グラムより、片足で最大１３グラム軽い約１０５グラムの世界最軽量級シューズで、Ｖ２を狙う。

　今回はソールの厚さを変えて、５種類が用意された。ソールが厚く、より反発性のあるタイプは１１２グラムだが、ソールが薄く、スピードが出るシューズは１０５グラムしかない。「世界でも、これほど軽い靴を履いている選手はいない」と同社のグランドマイスター・三村仁司氏（５９）は断言した。

　選手によって走り方やリズムが違うため、軽ければいいというわけではないが、三村氏は「マラソンを走れば４０００～５０００キロカロリーを消化するが、約４００キロカロリーは得をするので、野口には軽量が合う」と話した。

　野口はラインのカラーとして、１１２グラムにはブラウン、１０５グラムにはコッパー（銅色）を選んだ。「調子がよかったら、１０５グラムの方を履くんじゃないか」と三村氏は推測した。「銅なら金」。軽量高速シューズを履けば、連覇が濃厚な証しだ。

参照元：スポーツ報知

近藤真彦国内でＶ宣言

歌手の近藤真彦（４３）が１５日、東京・銀座の日産銀座ギャラリーで、監督を務めるＫＯＮＤＯレーシングのスーパーＧＴ第４戦（マレーシア・セパン、決勝６月２２日）での優勝報告会を行った。

　昨年に続き、同サーキットでの２連覇を達成したマッチは「セパンで２連勝したんで、国内でも１回勝てるように努力したい」。１９日の４４歳の誕生日を前に、ひと足早く花束の祝福を受け「こんな私も４４歳になりました。これからもいろんなカテゴリーで日本のレースシーンを盛り上げていきたい」とさらなる飛躍を誓っていた。

参照元：スポーツ報知

勢い安馬って大関取り宣言…大相撲名古屋場所４日目

◆大相撲名古屋場所４日目　○安馬（寄り切り）豊ノ島●（１６日・愛知県体育館）　関脇・安馬（２４）＝伊勢ケ浜＝が、小結・豊ノ島（２５）＝時津風＝を寄り切って４連勝を飾った。取組後には大関を狙うと宣言。５日目に大関・千代大海（３２）＝九重＝を破り、土台を固めていくつもりだ。横綱・朝青龍（２７）＝高砂＝は２日目から３連勝。全勝は横綱・白鵬（２３）＝宮城野＝、安馬、平幕の栃煌山（２１）＝春日野＝の３人となった。

　強い。安馬の鋭い出足に、館内からため息が漏れた。立ち合い、右上手を引くと、頭をつけて相手の上体を完全に起こした。あまりの強烈な右からの攻めに、好調の豊ノ島が得意とする左の差し手を抜いてしまうほどだった。「自分のペースで取ることだけを考えた」。三役同士の全勝対決を制しても、笑顔も見せず気持ちを引き締めた。

　初日からの４連勝は、初の２ケタとなる１１勝を挙げた０６年秋以来２度目。久々の快進撃にも笑みはない。「勝ち越しだけでは満足できない。上を目指している」。昨年春から９場所連続で三役を務め、ここ５場所は連続で勝ち越し。場所前、師匠の伊勢ケ浜親方（元横綱・旭富士）から「上を狙え」とゲキを受けた。大関を狙うからこそ、４連勝で満足はできない。　場所前、いとこのガンバートルさん（２６）が母国モンゴルの国民的祭典「ナーダム」で開かれたモンゴル相撲で準優勝に輝いた。「一族で初めて準優勝した。感動した」。今年１月、ガンバートルさんが来日した際、都内のジムでともに汗を流して互いの活躍を誓った。「自分もやらないと」いとこの活躍が、連勝の活力だ。

　大関昇進には三役で３場所３３勝以上が目安となるだけに、今場所は土台を固める場所だ。５日目は大関・千代大海戦。今場所初めて上位にぶつかる。北の湖理事長（元横綱）は「全勝力士の中で一番内容がいい」と絶賛。琴欧洲の綱とりが切れた名古屋で、安馬の大関への芽が膨らもうとしている。

参照元：スポーツ報知