阿部、五輪始動！星野流熱血指導歓迎

　巨人・阿部慎之助捕手（２８）が２４日、東京・よみうりランド内のジャイアンツ球場で、北京五輪アジア予選（１２月１～３日、台湾・台中）に向けて本格的に始動した。２０００年シドニー五輪などアマ時代から何度も代表経験がある正捕手候補は、代表合宿が始まる１１月１２日よりも３日前に合宿地・宮崎入りするプランを披露。ＤＶＤで対戦チームを研究するなど、万全の準備を整える方針だ。闘将・星野仙一日本代表監督（６０）にも「蹴りを入れてほしい」と“闘魂注入”を期待した。

　チームのシーズン終了から４日後、阿部がジャイアンツ球場に姿を見せた。「体を動かさないと気持ちが切れちゃうから。家でじっとしているわけにもいかないでしょ」目指すものは、日本一から世界一へ。気持ちを切り替え、ランニング、キャッチボールで汗を流した。

　できるだけ休みを作らない―。１２月１日から台湾で行われる五輪予選まで、自分に課した最低限のノルマだ。「休みを取ると体も動かなくなるし、気持ちも切れる。だから、宮崎にも早めに行こうと思ってます」１０月３０日から１１月７日まで五輪候補合同自主トレ（神戸）に参加するが、その後、１１月１２日から宮崎で始まる強化合宿まで４日間の休養日がある。７、８日は帰京して静養するが、９日にも宮崎入りして体をつくる。「（巨人が）秋季キャンプもやっているし、夜間練習とかに交ぜてもらえれば」秋季宮崎キャンプ中の自軍の練習に参加する予定だ。

　中大時代から９９年シドニー五輪アジア最終予選（韓国・ソウル）やシドニー五輪本戦など代表経験が豊富なだけに、細かいところにも気を配る。「ボールが違うと投げたときに肩が抜ける感じになる」と、すでに１ダース分の国際試合球をメーカーに発注。今後の練習で感覚を養う。また、代表チームから韓国、台湾などの打者、投手のデータがつまったＤＶＤが全選手に配られたようで「せっかくもらったし、研究します」と捕手として相手打者を、打者としてはライバルチームの投手を丸裸にするつもりだ。

　初めて同じユニホームを着る星野監督の熱い魂を全身で感じるのも楽しみにしている。「ぜひ、ケツに蹴りを入れてもらいたい。阪神（の監督）時代もすごかったらしいですからね」２月の宮崎春季キャンプ中、ベンチ裏で会話したときのことを「休んでいたら気配を感じた。振り返ったら後ろに立っていらした。あのオーラはすごい」と振り返り、早くも対面を待ちきれない様子。「代表は勉強になることばかりだし、しっかり練習して結果も出す」五輪本戦での悲願の金メダルを目指し、まずは足場固めに全力を尽くす。

参照元：スポーツ報知