西村は上原フォーク！金刃は杉内シンカー！秋季キャンプで新球習得だ

若きＧ投２人が、秋季キャンプで新球マスターに挑む。巨人・金刃憲人投手（２３）が２５日、秋季キャンプでシンカーの完全習得を目指すことを明かした。強気の内角攻めで７勝を挙げた新人左腕は、ソフトバンク・杉内のように外に逃げる球で投球の幅を広げ、来季の２ケタ勝利を目指す。また、西村健太朗投手（２２）も“上原フォーク”のマスターを宣言。杉内、上原と星野ＪＡＰＡＮの最終候補に名を連ねた先輩を目標に、実りの秋にする。

　７勝を挙げ、リーグ優勝に貢献した金刃は、すでに来季を見据えていた。さらなる飛躍を狙い「やっぱり、変化球ですね。外に逃げる球を覚えたい」と新球習得を、自らの課題とした。

　頭に描いているイメージは、ソフトバンク・杉内だ。今季１５勝を挙げた左腕のチェンジアップは、右打者の外角へ逃げるように沈む軌道を描く。「ああいう球を投げたい」自分なりに考え、秋季キャンプでシンカーの習得を宣言した。

　シーズン中も“達人”高橋尚に握りを教わるなど、この球種に興味を持っていた。「キャンプで完ぺきにしたい。来季は１０勝？　そうですね」と２ケタ勝利を誓った。

　西村も負けていない。今季は中継ぎとして、チーム最多の５７試合に登板。原監督から「鉄人」と称された。だが、課題は球数の多さ。球威のある直球で打者を圧倒するが、変化球の精度がまだ不十分で、打者に粘られるシーンが目立った。空振りを奪える球がなかっただけに「絶対にフォークをマスターしたい」と力強く言い切った。

　こちらが目指すのは、巨人の大黒柱・上原だ。シーズン中に握りを教わるなど、球界屈指のフォークを操る背番号１９に一歩でも近づきたいと思っている。

　この日、ともにＧ球場で練習を再開。金刃はランニング中心に、西村はネットピッチングとそれぞれのペースで汗を流した。秋季キャンプ終盤には、北京五輪代表最終候補との練習試合も予定されているが、２人は「投げられるのならば、投げてみたい」と声をそろえた。一流の打線は、新球の完成度を測るうえでも、これ以上ない相手。リーグ連覇、そして日本一奪回に貢献するために、この秋は汗と泥にまみれる覚悟だ。

参照元：スポーツ報知