阿覧、新十両！史上７位スピード出世！

日本相撲協会は２８日、大相撲名古屋場所（７月１３日初日・愛知県体育館）の番付編成会議を開き、ロシア出身の阿覧（２４）＝三保ケ関＝ら３人の十両昇進力士を発表した。ただ一人の新十両となった阿覧は相撲の元世界選手権無差別級王者で、初土俵から所要９場所での昇進は年６場所制となった５８年以降では大関・琴欧洲（２５）＝佐渡ケ嶽＝らと並ぶ史上７位のスピード出世（幕下付け出しを除く）。ロシア出身では４人目となった。再十両は土佐豊（２３）＝時津風＝、玉飛鳥（２５）＝片男波＝。２３人の引退も発表された。

　阿覧はたどたどしい日本語で「うれしい。気持ちがいい」と喜びを表した。早すぎる出世に、言葉の上達がついていかない。名古屋場所での目標は「とりあえず勝ち越し」。将来の目標も「とりあえず幕内」と答えた。　昨年初場所の初土俵からわずか１年４か月。幕内の露鵬（２８）＝大嶽＝、白露山（２６）＝北の湖＝と同じウラジカフカス出身。１３歳でレスリングを始め、１７歳でロシアジュニア選手権で２位。そのころから相撲も始め、２２歳で出場した０６年の世界相撲選手権（大阪）で、無差別級を制覇。迫力ある突っ張り、押しが武器だ。

　しこ名の阿覧欧虎（はくとら）にちなみ、虎のデザインの化粧まわしが贈られるという。十両になれば、１０３万６０００円の月給も支給される。「お父さん、お母さんにオカネ送る」とまだ大銀杏（いちょう）も結えない２４歳は、親孝行を誓った。

　◆阿覧　欧虎（あらん・はくとら）本名アラン・ガバライエフ。１９８４年１月３１日、ロシア・北オセチア共和国ウラジカフカス生まれ。２４歳。１３歳でレスリングを始め、１７歳から相撲を始めた。０６年世界相撲選手権無差別級で優勝した際には十両・市原（２３）＝木瀬＝にも勝利した。０７年初、初土俵。１８５センチ、１４０キロ。得意は突き、押し、右四つ、寄り。趣味はパソコン。家族は両親、姉、兄、弟。

参照元：スポーツ報知