遼見えた！マスターズ「招待状？そりゃ欲しいです」…男子ゴルフ

◆男子プロゴルフツアー　ダンロップ・フェニックス最終日（２３日・宮崎県フェニックスＣＣ＝７０１０ヤード、パー７１）　石川遼（１７）＝パナソニック＝が、史上最年少となる１７歳での年間獲得賞金１億円突破を確実にした。石川は優勝したタイのプラヤド・マークセン（４２）＝キャロウェイゴルフ＝に１打届かず今季２勝目こそ逃したが、２位に入り賞金２０００万円を獲得。今季の獲得賞金を９９７３万１６６円とし、２戦を残しながら１億円突破が確定的となった。世界ランクも大幅に上がる見込みで、来年のマスターズ（４月９～１２日、米ジョージア州オーガスタナショナルＧＣ）出場も見えてきた。

　２０歳までにマスターズで優勝すると公言してきた石川が、３年も早く夢への挑戦権を得る可能性が出てきた。マスターズ出場へは世界ランク５０位以内などの条件があるが、今大会は８位のエルスを筆頭に世界ランク３０位以内の選手が４人出場。出場者の顔ぶれで世界ランクの加算ポイントが変わるため、日本ツアーでは最もランクが上がる試合になっている。最新ランクは２４日に発表。関係者は「石川選手は（前週の１１７位から）７０～８０位台に入ると思います」と話した。

　年末時点のランク５０位以内という出場基準に届かなくても、特別推薦での出場には大きな意味を持つ。０７年に特別推薦で初出場した谷原秀人は招待状到着時点の世界ランクは９８位だったが、０６年全英オープンの５位が評価された。過去に出場した張連偉（中国）、プラヤド・マークセン（タイ）も１００位以下だったが、それぞれの国から初出場という付加価値が決め手となった。１７歳でツアー通算２勝をマークし、現在賞金ランク５位の石川ならば、彼らをしのぐ実績、話題性がある。

　偶然にも今大会をオーガスタナショナルＧＣの関係者が視察。石川の視察が目的でないとあって大会途中で帰国したが、石川は「招待状？　そりゃ欲しいです。関係者の方が一瞬でも僕のプレーを覚えてくださって、何か印象に残ったものがあればいい」と期待を口にした。招待選手の発表は例年１月下旬。２１歳５か月で出場した１９３６年の戸田藤一郎を上回る日本人最年少出場へ、残る２試合でさらに世界ランクを上げ、吉報を待つ。

　◆世界ランク算出方法　過去２年間に獲得したポイントを出場試合数で割り、数字の高い選手が上位になる。出場試合数は最低４０に設定されており、アマ時代を含めまだ３０試合しか出場していない石川はポイントが低めに抑えられてしまう。現在の１位はタイガー・ウッズで２位はセルヒオ・ガルシア。

　◆マスターズ出場条件　大会前年末または大会前週の世界ランク５０位以内、米ツアー優勝者など１８のカテゴリーのほか、マスターズ委員会からの特別推薦による出場がある。多くのテレビ視聴者を持つアジア諸国を重視する戦略も取っており、一定の実績があれば印象度も重要な選考要素。

　◆マスターズの最年少記録　日本人では１９３６年に戸田藤一郎が２１歳５か月で出場したが予選落ち。５２年にアマのトミー・ヤコブス（米国）が１７歳１か月で出場したのが大会最年少記録で、６０位に終わった。最年少優勝は９７年タイガー・ウッズの２１歳３か月１４日。

参照元：スポーツ報知