遼、ハニカミ世代でハワイ席巻だ

【シドニー（オーストラリア）６日】男子ゴルフの石川遼（１６）＝パナソニック＝は６日、米ハワイで行われるパールオープン（８～１０日、パールＣＣ）に出場のため、シドニーからホノルルへ航空機で出発した。プロ転向初戦となった５日の全英オープンオーストラリア予選は４１位で落選という厳しい結果に終わったが、“ハニカミ世代”のライバルと相まみえるハワイでの戦いへ気持ちを切り替えた。

　プロ初戦から一夜明け、石川の頭は次戦に切り替わっていた。６日付の当地朝刊紙「シドニー・モーニング・ヘラルド」で「和製タイガー・ウッズ」と紹介され、屈辱の落選となった全英予選の結果よりも大きく「シドニーにはスーパースターが来ていた」と報じられたが、当の本人の視線はすでにハワイ。１３位に終わった昨年に続き、今年も出場するパールオープンに向けシドニーを飛び立った。

　「疲れはほとんどないですね。きょうもラウンドできるくらい」。終盤でスタミナが切れた５日の３６ホールのプレー後、ふくらはぎと太ももに軽い痛みを覚えて足がつりかけたが、１６歳の体は回復している。

　ハワイでの最初の課題は、不調に陥ったドライバーの修正。だが、それよりも今回の大会自体に魅力を感じている。パールオープンには、ジュニア時代でともに戦った杉並学院高の２年先輩で明大進学が決まっている薗田峻輔や、鹿島学園を２年で中退してプロに転向した世界ジュニア代表の同僚、前粟蔵俊太らも出場。「これからは、こういう機会は少なくなるかもしれない」と少し寂しげな表情を見せたが、だからこそ全力を傾ける覚悟を決めている。「いまのジュニアのメンバーで将来、賞金争いができることを願っているんです」。日本の将来を担う“ハニカミ世代”が力を見せつける。

参照元：スポーツ報知