桃子が盲導犬支援…１バーディーで３万円

女子プロゴルフの昨年の賞金女王、上田桃子（２１）＝ソニー＝が６日、盲導犬の普及・育成を支援する「桃犬（ももけん）プロジェクト」の発足会見を都内のホテルで開いた。今季の獲得バーディー１個に対し３万円の協賛金をスポンサーなどと積み立て、財団法人日本盲導犬協会へ寄付する。会見後は日本トーナメント振興協会の表彰式に出席し、ハード日程で米女子ツアー初戦のＳＢＳオープン（１４～１７日、タートルベイリゾート）が行われる米・ハワイへ旅立った。

　桃子が新たなチャレンジに動き出した。「プロになって稼げるようになったら、何かやりたかった」。前所属の加賀電子、今季から所属となるソニー、マネジメント契約を結ぶサニーサイドアップ、ウエア使用のサンエー・インターナショナル、用具使用のキャロウェイゴルフの各社の協賛を受け、ツアーの日米を問わず１バーディーにつき桃子と５社が各５０００円、計３万円を盲導犬支援金として寄付することを発表した。

　昨年の１ラウンド平均バーディー数は、部門別ランク１位となる３・４７。２５試合程度に出場してそのペースで獲得できれば約１０００万円を支援できるだけに「あとは私が頑張るだけ。１つでも多くバーディーを取りたい」と誓った。

　以前からボランティア活動に興味があった。０６年には、５歳上で足が不自由な姉・亜沙美さんが務める熊本市内の身体障害者通所授産施設「ライン工房」を訪れてパンの発酵機をプレゼント。昨年の米女子ツアー新人研修会でもボランティアをテーマにした講習があり、気持ちがより強まったという。さらにあるテレビ番組で、約７８００人のニーズに対し、盲導犬が１０００頭しかいない現状を知った。もともと好きな犬のために、一肌脱ぐことを決めた。

　この支援で育成された盲導犬には「桃」という文字を使った名前が付くことが決定。活躍に応じ、多くの“モモちゃん”が視覚障害者の元へ巣立っていくことになる。

　会見後は、新人賞を受賞した日本トーナメント振興協会の表彰式に出席。成田空港に移動し、ハワイに出発した。「気を引き締めていかないと。気持ちだけは負けないようにしたい」。リンクするプロジェクトの成功と米ツアーでの活躍へ、結果を残す構えだ。

　◆米ツアーへ出発初参戦不安なし　○…初参戦となる米ツアーにも、桃子は「（米国の）風と芝は初めてだけど、それ以外は変わらない。徐々に慣れていける」とキッパリ。オフの間に昨年まで米ツアーで戦った東尾理子に深いラフ対策のアドバイスを受けたほか、洋芝用に５８度のウエッジを３本持参。「優勝目指して頑張りたい。世界ランクの１３位を落としたくないし、トップ１０に入れたら最高」と飛躍を誓った。

参照元：スポーツ報知