「康生よ、妻のために がむしゃらに勝て」

　柔道全日本男子の斉藤仁監督（４７）がフランス国際（９、１０日・パリ）視察のため６日、成田空港から出発。同大会に北京五輪１００キロ超級代表の座をかけて臨む井上康生（２９）＝綜合警備保障＝に、初の妻同伴効果による復活Ｖを期待した。

　井上は１月にタレントの東原亜希（２５）と結婚。世界王者リネール（フランス）ら強豪が出場する今大会には、新妻も応援に駆けつける。同監督は「（奥さんが）来ることで負けられない重圧がある。きれいな柔道ではなく、泥臭くてもいいから、がむしゃらに勝ってくれたら」と“変身”を求めた。

　１００キロ超級は国内最激戦区。０６年全日本選手権覇者の石井慧（国士大）、１月のグルジア国際を制した高井洋平（旭化成）、０７年世界選手権無差別級王者の棟田康幸（警視庁）。そこに井上を加えた４人で１枚の切符を争う。斉藤監督は「勝つことがポイント」と、康生の北京行きへ１年ぶりの復活Ｖを課した。

　◆現地で２時間汗　〇…フランス国際に出場する井上は６日、パリの柔道場で現地入り後初の練習を約２時間にわたって行った。朝から早速、得意の内またの打ち込みや、自分より大きな相手を崩すための足技や組み手の研究を入念にこなした。フランス国際は昨年も優勝しており、１０日の試合に向けて「気持ちは盛り上がっている。やるしかないですから」と気合の入った表情で話した。

　◆外食徹底禁止　柔道男子代表は選手村“缶詰め”　○…北京五輪の柔道男子代表は選手村に“缶詰め”！？　中国製ギョーザ中毒事件などで、北京五輪期間中の選手の食事への不安が高まる中、斉藤監督は「選手村での食事を徹底することが必要」と外食を禁じる案を示した。男子代表は試合数日前に選手村に入る予定で、「選手村の食事で体調を崩すなら仕方ない」と同監督。また、並行して、日本製のレトルトおかゆなどを大量に持ち込むことなども検討するという。

参照元：スポーツ報知