美姫ＧＰファイナルで４回転再挑戦…ＮＨＫ杯２９日開幕

フィギュアスケートのＧＰシリーズ最終戦、ＮＨＫ杯（２９日開幕）の公開練習が２８日、会場の仙台市体育館で始まり、昨季世界選手権女王の安藤美姫（１９）＝トヨタ自動車＝は４回転ジャンプに３回挑戦し、２回成功。今大会２位以上で出場が確定するＧＰファイナル（１２月１４、１５日・トリノ）で４回転に挑戦する意欲を見せた。今季から挑む新技の２回転半―３回転ジャンプも成功。右肩の負傷を吹き飛ばす絶好調ぶりをアピールした。

　高く速いジャンプで着氷すると、周囲から拍手が上がった。安藤が挑戦した大技の４回転サルコー。２回目は転倒したが、１、３回目は見事に着氷。「すごくビックリした」と目を丸くした。

　昨年末の全日本選手権で痛めた右肩が完治せず、今季は４回転の封印を示唆してきた。それでも「４回転は自分にとって必要なもの」と３日前から再び練習を始めた。計２９回のジャンプでほとんど失敗がなく、上り調子をうかがわせた。

　国内で治療した右肩ににはテーピングが残る。「激しい動きや長い練習でまだ少し痛むけど、すごく良くなってきた」今大会は安全策として、４回転の代わりに２回転半―３回転ジャンプの投入を決めた。金妍兒（韓国）らも取り入れている技で、基礎点は７．５点と高い。得点源の３―３回転ジャンプはＳＰ、フリーの両方に入れる予定。今季のテーマはセクシーで「男の人を誘う曲を表現したい」と笑った。

　「４回転の練習は続けて、良くなったら入れたい」。２位以内進出が決まるＧＰファイナルで大技解禁への手応えは十分つかんだ。思い出の地・トリノ行き切符を目指し、ミキティが跳ぶ。

参照元：スポーツ報知