岡田ジャパン初陣１・２６チリ戦決定…１・３０はボスニア戦

岡田ジャパン初戦はチリ―。日本サッカー協会の田嶋幸三専務理事（５０）は２８日、日本代表の２００８年最初の試合となる１月２６日の親善試合をチリと日本国内で行うことを明らかにした。脳こうそくで入院中のイビチャ・オシム監督（６６）の後任として、次期監督に内定した元日本代表監督の岡田武史氏（５１）の初陣となる。同３０日にはオシム監督の母国ボスニア・ヘルツェゴビナと対戦することも正式決定した。

　第２次岡田ジャパンの初戦はチリに決まった。チリサッカー連盟がホームページ上で、来年１月２６日に日本国内で日本と親善試合を行うことを発表。それを受けて、日本協会の田嶋専務理事も「サインした？　はい」とマッチメークを認めた。入院中のオシム監督の後任となる岡田監督の初戦は南米のチリとなった。

　当初、日本協会は来年１月２６、３０日にデンマーク、ボスニア・ヘルツェゴビナと親善試合の交渉を水面下で行っていた。ボスニアとはオシム監督の力添えもあり、１月３０日に対戦することで成立。しかし、デンマークとの交渉は不調に終わり、最終的に今月２５日に南アフリカ・ダーバンで行われた２０１０年Ｗ杯予選の組み合わせ抽選会の会場で、チリと契約に至った。

　日本とチリとはＡ代表では対戦がないが、岡田氏には初戦から“リベンジマッチ”となる因縁となった。現在、チリを率いるのはマルセロ・ビエルサ監督。１９９８年フランスＷ杯で、岡田氏が指揮した日本代表が１次リーグ初戦で０―１と敗れた相手のアルゼンチン代表監督だった。

　同年には親善試合のキリン杯でパラグアイとも国立競技場で戦い、１―１のドローと岡田ジャパンは対南米通算２戦１分け１敗と白星がない。１月２６日は国際マッチデーではないため、海外組の招集が困難なことから、チリも同国内でプレーする選手を中心に来日することになりそうだ。

　田嶋専務理事は同３０日のオシム監督の祖国であるボスニア・ヘルツェゴビナとの対戦に、「監督の意向も踏まえてやっていたこと」と言い、オシム監督の希望で計画していた試合だったことを明かした。それだけに、オシム監督が築いた土台に肉付けされる岡田ジャパンの戦いぶりは、余計に注目される。

　この２試合はもちろん、２月６日（ホーム、対タイ）から始まる南アＷ杯アジア３次予選への大事な強化試合。「オフでいた選手たちがしっかり試合感覚を身につけて、２月６日の試合に臨む。目的ははっきりしている」と田嶋専務理事。因縁の２国撃破で岡田ジャパンがスタートを切る。

　◆チリ　１８９５年にサッカー協会設立。ＦＩＦＡランク４５位。代表チームの愛称は「ラ・ロハ（赤）」。Ｗ杯出場７回。６２年の自国開催のＷ杯で史上最高の３位をマークした。南米選手権準優勝４回。監督はマルセロ・ビエルサ。Ａ代表での日本との対戦はない。今年７月のＵ―２０Ｗ杯では３位に入っている。

　◆ボスニア・ヘルツェゴビナ　１９９２年にユーゴスラビアから独立し、１９９６年にＦＩＦＡ（国際サッカー連盟）、ＵＥＦＡ（欧州サッカー連盟）に加盟。ＦＩＦＡランク５１位。Ｗ杯予選は９８年フランス大会から参戦しているが、本大会出場はない。監督はフアド・ムズロビッチ。日本とは１度対戦し、２００６年２月２８日にドルトムント（ドイツ）で２―２のドロー。

参照元：スポーツ報知