福原、ウエアもヘアも軽量化 フットワークに自信

愛ちゃんが「超軽量化」でメダルに挑む。日本卓球協会は５日、都内で北京五輪代表壮行イベントを開催。日本選手団旗手も務める福原愛（１９）＝ＡＮＡ＝は、アテネ五輪より２０％も軽くなった新ウエアでフットワークに自信を示し、さらには伸ばしていた髪の毛まで“軽量化”する決断を下した。６月に腸炎で緊急入院するアクシデントがあったが、体調は回復。五輪本番に向け、いよいよ追い込みに入る。

　この日発表されたミズノ社製の五輪用ユニホームは、重さがわずか１１０グラム。前回アテネ大会より、さらに３０グラム軽くなった。ひすいをイメージしたさわやかグリーンの“超軽量戦闘服”を身にまとった福原は「すごくきれいな色。着やすくて軽いし、試合でもフットワークが速く動けそう」と口調も軽かった。

　ダイエット指令も出されているエースは、とことん軽さを求めて髪の毛もカットすることを決断した。来年１月の成人式を考えると、本来は髪を結うために伸ばしておきたいところ。だが「結んだら犬のしっぽみたいだし、下ろしたら（汗で）首にくっつくし」と悩みの種。「この際、成人式より五輪かな」。ショートヘアで身も心もスッキリして大舞台に臨む。

　実は、軽くはないアクシデントに見舞われていた。６月の全日本合宿（東京）中に腸炎を発症。腹痛、発熱で２４日未明から２８日まで緊急入院した。５月から韓国、シンガポール遠征や合宿が続き、疲労の影響もあったようだ。幸い大事には至らず、３日から本格練習を再開。父・武彦さんは「不安は取り除いた」と話した。

それでもまだ、日本選手団旗手としての重みがのしかかる。既にテレビ局の企画で、アテネ大会の旗手を務めた女子レスリングの浜口京子（ジャパンビバレッジ）から指導を受けた。週明けからは、人目につかない場所で極秘特訓に取り組む。「悔いの残らない試合をして笑顔で帰ってきたい」と決意表明した愛ちゃん。体は軽くしても、責任の重さはしっかり感じている。本番まであと１か月。ここから追い込みをかける。

　◆ＴＩＭとゲーム対決！　○…五輪代表ＶＳ日本リーグ選抜の壮行試合で、福原は中国出身の劉一行（日立化成）に３―０で快勝。「緊張感のある試合ができて、いい経験になった」と１５５２人の観客に感謝した。壮行イベントでは「命！」などの人文字ギャグでおなじみのお笑いコンビ「ＴＩＭ」とゲーム対決、現金６万円と温泉宿泊券を獲得するなど楽しんでいた。

　◆女子スローガン「赤い魂」　○…団体戦でメダルを狙う女子チームのスローガンが「赤い魂」に決まり、近藤欽司監督が公表した。今年２～３月の世界選手権団体（中国・広州）は「魂」を合言葉にして臨み銅メダル獲得。今回は「燃える闘志の赤、日の丸の赤」を強調し、「世界選手権より、もう一段上の戦い」を意識して決めたという。

参照元：スポーツ報知