白鵬ド迫力３０番！朝青欠場確実で気合満点

大相撲九州場所（９日初日、福岡国際センター）で２度目の３連覇を目指す横綱・白鵬（２３）＝宮城野＝が３１日、福岡・筑紫野市の宮城野部屋で、同部屋の十両・龍皇と３０番のけいこを行った。最近では珍しく多い番数で、早くもエンジンは全開。来日を５日に延期したライバル横綱・朝青龍（２８）＝高砂＝の九州場所休場が決定的になる中、“綱の自覚”を、行動で示した。

　屋外にあるけいこ場の寒さを吹き飛ばすほどの、白鵬の気迫だった。約１時間続いた龍皇とのけいこは、豪快な投げ、ド迫力の突っ張りを見せるなど、２６勝４敗と圧巻の内容。最近では珍しい番数の多さで、九州場所へ向けて始動した３０日の２０番と合わせ２日間で５０番のロケットスタートを決めた。

　“一人横綱”の自覚だ。３０日に朝青龍の来日が５日に延長されたことが判明し、休場は確実。白鵬は「ふるさとで治療することは精神的に大きな薬になる」と気遣いながらも「休場？　そういうことだね」と、ライバル不在の場所となることを覚悟した。「一人になるのは気になります。でも経験がありますし」重圧はかかるが、“一人横綱”の場所は過去４回とも制覇。９回目の優勝へ、自信をみなぎらせた。

　さらに、大関取りを狙う関脇・安馬（２４）＝伊勢ケ浜＝の存在が、闘志に火を付けた。けいこ場に下りてきたときに、育ての親・熊ケ谷親方（元幕内・竹葉山）から「安馬は昨日（３０日）５０番やったぞ」とハッパをかけられのだ。安馬は、同じモンゴル出身で、初土俵も１場所違い（安馬が先）。熊ケ谷親方は「ひと言言ったのがよかった。対抗意識があるんだろう」と、相乗効果に目を細めた。

　１日は福岡市内の住吉神社で奉納土俵入りがあるため軽めの調整。２日には安馬の所属する伊勢ケ浜部屋への出げいこを予定している。「自分は横綱としてしっかりやるだけ」安馬をねじ伏せ、Ｖ争いの大本命をアピールする。

参照元：スポーツ報知