横尾、夢の５０台目前にトリプルボギー！それでも首位…日本シリーズ

◆報知新聞社主催　男子プロゴルフツアー今季最終戦　日本シリーズＪＴカップ第１日（４日、東京よみうりＣＣ、７０１６ヤード、パー７０）し、日本ツアーでは倉本昌弘に次ぎ２人目の５０台が目前だったが、１８番で痛恨のトリプルボギー。それでも７アンダー６３をマークし、今季２度目の首位発進を決めた。１打差２位には大会３勝目を目指す“シリーズ男”の宮本勝昌（３６）＝ハートンホテル＝、賞金ランク２位の矢野東（３１）＝フリー＝ら４人が並んだ。

　偉業の夢は、はかなく散った。「（１８番を）もう１回やらせてくれないですかね」横尾は悔しさをあらわにした。

　バーディーを１０個重ねて迎えた１８番パー３。最難関ホールでバーディーなら、倉本昌弘の日本記録に並ぶ「５９」だった。しかし、５ウッドの第１打が右のバンカーで“目玉”となり、１度で脱出できず４オン２パット。まさかのトリプルボギーで、昨年大会優勝のＢ・ジョーンズが最終日に作った６１のコース記録も逃した。「一生に１度くらい５０台って出してみたいじゃないですか。とんでもなかったけど」と苦笑するしかなかった。

　それでも、堂々の首位発進。暖かな日差しにセーターを脱いで半袖シャツ姿で飛び出すと、２番パー３で７アイアンの第１打をピンそば２０センチにピタリ。３番は１１メートルを沈めて連続バーディーだ。「パットのタッチが合っていて、悪いところがほとんどなかった」５番からは４連続バーディーで、前半は自己ベストの２９をマークした。

　今回、谷口徹のエースキャディーの清水重憲さんを起用。会場が同じ女子ツアーのサロンパスワールドレディスも経験し、コースを知り尽くす。「過去２年」分のさまざまなデータが記されたメモを持つ相棒に「頼りっぱなし」と感謝した。

　来年４月に小学生になる長女・紗千（さち）ちゃん（５）の期待にも応えたい。「いつも“勝った？”って聞いてきて“また負けたの”って。そんな簡単には勝てないのに」今度こそ優勝を報告する番だ。

　昨年大会は直前に虫垂炎を患い、手術を受けて欠場となった。「昨年はベッドの上でしたからね。その分も稼がないと」。日大ゴルフ部同期の片山と宮本は今大会で各２勝しているが、自身はまだチャンピオンブレザーに縁がない。０６年５月の三菱ダイヤモンドカップ以来約２年半ぶりの優勝で、５０台を逃した悔しさも併せて晴らす。

　◆５０台メモ　○…日本人は３人が記録。日本ツアー１８ホール最少スコアは５９で、０３年アコムインターナショナル（パー７１）第１ラウンド（Ｒ）で倉本昌弘がマーク。賞金ランク対象外競技では８５年くずは国際（パー７０）第１Ｒで入江勉も５９を出した。丸山茂樹は００年６月全米オープン最終予選（パー７１）で５８をたたき出した。米ツアー記録も５９で、７７年メンフィスクラシックのアル・ガイバーガーら３人（ともにパー７２）がマーク。女子ではアニカ・ソレンスタム（パー７２）だけ。

参照元：スポーツ報知