小野２アシストデビュー！同点、逆転演出でベストイレブン

　◆ドイツ　ブンデスリーガ第１８節　ブレーメン１―２ボーフム（３日・ベーザー・シュタディオン）　ボーフムのＭＦ小野伸二（２８）がブンデスリーガデビューとなったブレーメン戦で２アシストの活躍を見せた。０―１で迎えた後半２２分、トップ下で出場、同２３分、同３９分に立て続けにアシストし、２―１の逆転勝利に貢献した。ボーフムは前節の１３位から１１位に順位を上げた。小野はチーム合流からわずか６日で、チームの中心になろうとしている。

　天才が欧州の舞台に戻ってきた。後半２２分。トップ下に入った小野は、さっそくチャンスをつかむ。ゴール右へ走り込んで、後方からのパスを受け右足で中央へ折り返すと、アウアーが決め同点とした。パスを受けた地点がオフサイドとも思える位置で敵方から猛抗議を受けたが、結局、判定は覆らなかった。

　後半３９分には右足でカーブをかけた左ＣＫでＤＦヤヒアのヘディングゴールを呼び込み、２点目を演出。チームメートにもみくちゃにされて、笑顔を見せた。合流は１月２９日で、３０日に正式契約を結んだばかりだが、コラー監督にコンディションの良さを買われていきなりのベンチ入り。「久々にピッチに立てたのが良かった。（１点目は）自分もオフサイドと思ったけど、審判が笛を吹かなかったから。自分の仕事をしただけです」と振り返った。昨季は浦和での出番が減り、不完全燃焼のままシーズン終了。ボーフムから誘いがあり練習に参加も、メディカルチェックで不合格となるなど波乱の入団となったが、しっかりと実力を披露した。

　入団発表のときに小野は「日本人の力を欧州に見せたい」と話していたが、いきなりの活躍。試合中、ドリブルで足が絡まり、パス出しが遅れて球を失う場面もあったが、２年１か月ぶりの欧州リーグでの試合出場はまずまずの合格点。「体調を上げないといけないし、僕がパスを出すタイミングを分かってもらえるようにしないと…」課題を挙げながらも、満面の笑みだった。

　◆主審オフサイド認めるも地元紙最高点　小野の１点目のアシストを審判も“オフサイド”と認めた。４日付ドイツ・ビルト紙によれば、マイナー主審も「テレビで確認したが、あれはオフサイドだった」と認めたという。どの地元紙もオフサイドを疑う論調だが、既に得点が認められており、２アシストも覆らない。いきなりの活躍に同紙は６点満点で最高の１点をつけ「小野の交代が勝利を呼んだ」と評価、第１８節のベストイレブンに選んだ。

参照元：スポーツ報知