大宮、久保獲りへ！巻獲得失敗で“代表元エース”に白羽

　Ｊ１の大宮が元日本代表ＦＷ久保竜彦（３１）の獲得に動き出すことが１５日、濃厚となった。Ｊリーグ各クラブから戦力外通告などを受けた選手の“就職活動”の場となるＪリーグ合同トライアウトが１５日、フクダ電子アリーナで行われ、久保ら計３７人が参加した。日本代表ＦＷ巻誠一郎（２７）＝千葉＝の獲得に失敗した大宮は、故障などで昨季は満足な活躍のできなかった久保に切り替える。

　ドラゴンが再び目を覚ました。２本目の１０分。２人の守備陣の間を抜き去るドリブル。同１３分にはノールックでボールをつなぐなど、軽快な動きを披露。「楽しかった。本当に（ひざが）痛くなかったのが一番うれしかった」と久保。与えられた３０分間で全快をアピール。右ひざ痛に悩まされてきたエースが、スタンドから視察したＪ関係者９４人の目をくぎ付けにした。

　昨年は故障に悩まされ、Ｊ１ではわずかに８試合１得点。昨年５月６日の神戸戦（三ツ沢）以来公式戦の舞台に立っていない。シーズン終了後には戦力外通告を受けた。「試合に出れなかったのが一番つらかった」。昨年１０月からは静岡県内で右ひざの治療に専念してきた。「久保はまた途中でけがするんじゃないかっていうのを誰もが思う」とあるクラブ関係者。だが、コンディションは万全に戻り、この日も持ち味の質の高いポストプレーを見せた。

　早くも大型ＦＷに関心を抱くクラブが表れた。大宮の樋口靖洋監督（４６）は「プレーを続けたい意欲は強いと思う。クラブと相談して、検討します」とキッパリ。大宮は日本代表ＦＷ巻の獲得に失敗しただけにＦＷは補強ポイントだ。「（希望の地域は）別にない。とりあえず早くチームが決まって、練習したい」と久保。身体能力抜群のストライカーから目が離せない。

参照元：スポーツ報知