出直し秋山１回ＫＯ勝利…ＤＲＥＡＭ５

◆ＤＲＥＡＭ５（２１日・大阪城ホール）　ＤＲＥＡＭ初参戦の秋山成勲（３２）＝フリー＝が、柴田勝頼（２８）＝ＡＲＭＳ＝に１回６分３４秒、袖車絞めでＫＯ勝ち。０７年大みそか以来となる今年初戦を飾り、アンチヒーロー宣言をした。次戦の相手に田村潔司（３８）＝Ｕ―ＦＩＬＥ　ＣＡＭＰ＝を指名したが、主催者側はミドル級ＧＰ王者との対戦の可能性を言及。ライト級ＧＰ決勝は、リザーブマッチから進出したヨアキム・ハンセン（２９）＝ノルウェー＝が、青木真也（２５）＝パラエストラ東京＝を破った。

　柴田が泡を吹いてギブアップした瞬間も、秋山に白い歯は見られなかった。ブーイングと歓声が入り交じった大阪城ホール。「この場所は（０３年世界柔道の）日本代表で負けてるんで。柔道着を着て決着をつけたかった」５分以上動かない展開からグラウンドに持ち込み、強烈な袖車絞めで相手を落とした。

　地元・大阪で思わぬ歓迎を受けた。入場時に正座で一礼すると、観客の罵（ば）声はヒートアップ。「今、ブーイングを受けて入場するのは格闘家で１人じゃないですか」今年４月のＤＲＥＡＭ２を左ひざの治療と鼻骨骨折を理由に欠場。約７か月ぶりの復帰戦はヒール役上等の余裕も見せた。

　日本でのイメージに反するように、祖国・韓国では大ブレーク中だ。今年、歌手デビューすると、多数のＣＭ出演にファッションショーなど自称“マイケル・ジャクソン”ばりの芸能活動。「格闘技もほかの活動もするのが今の僕のスタイル。日本では勝新太郎ですけど」皮肉まじりのコメントが秋山らしかった。

　次戦の相手に、以前から秋山との対戦を熱望していた田村を指名。「いろんな事を言われてるみたい。なめられてるのがすごい嫌」と希望したが、笹原圭一イベントプロデューサー（４０）は「（ＤＲＥＡＭ６で決まる）ミドル級ＧＰ王者と絡むのも選択肢」と言及。アンチヒーローを確立した秋山に、再び格闘界が熱視線を送る。

参照元：スポーツ報知