内藤“移籍届”で渡嘉敷会長にカウンター…２３日・ＷＢＣ世界フライ級戦

◆ＷＢＣ世界フライ級タイトルマッチ　王者・内藤大輔－同級１５位・山口真吾（２３日・両国国技館）　プロボクシングＷＢＣ世界フライ級王者・内藤大助（３４）が、挑戦者陣営に強烈なカウンターを見舞った。１６日に都内で行った公開スパーリングの際、宮田博行会長（４２）との不仲説を広めて陽動してきた挑戦者・山口真吾陣営の渡嘉敷勝男会長の目の前で、公式の移籍届を宮田会長に“提出”。パンチの効いたブラックジョークで、タレント経験も豊富な渡嘉敷会長をア然とさせた。

　リングでウオーミングアップをしていた内藤は、渡嘉敷会長が到着すると、１枚の紙を取り出して宮田会長に手渡した。そこには「移籍届」の文字。「不仲ですから。移籍しますよ」と話す内藤のそばで、宮田会長はニヤニヤ。再三、芸能界入りを勧めるなど揺さぶり続け、前日も言いたい放題だった渡嘉敷会長は、声のトーンが急落。王者が、不仲説を逆手に取った見事なカウンターで“口撃”を封じた形だ。

　“新旧人気者王者”の直接対決で完勝した内藤は上機嫌。相手にわざと腹を打たせ「やっぱりボディーは駄目だあ」と大げさに倒れて笑いを誘う場面もあった。それでもボディー攻めを予告する渡嘉敷会長に「うそくさいなあ。でも対処法も練習してるから」と余裕たっぷりだった。

　一方の渡嘉敷会長は「（内藤は）やっぱりタレントになってもらうしかない」と山口の勝利を予告したが、そそくさと宮田ジムを後にするしかなかった。

　◆視聴率男挑む“金銀銅独占”　○…視聴率男・内藤がＶ４防衛戦で快挙に挑む。試合を放送するＴＢＳによると、３月のポンサクレック戦の平均視聴率２６・３％、７月の清水戦の同２４・７％（いずれもビデオリサーチ調べ、関東地区）は今年のＴＢＳ高視聴率１、２位。３位のドラマ「流星の絆」初回放送の２１・２％を今回抜けば、スポーツでは初の“金銀銅独占”の快挙。王者は「面白い試合をしたい」と意気込んだ。

参照元：スポーツ報知