原監督 松坂直電に「軸」任せた…ＷＢＣ代表候補３４人発表

来年３月に行われる野球の国・地域別対抗戦、第２回ワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）の日本代表・原辰徳監督（５０）は１５日、都内のホテルで、第１次候補３４選手を発表した。席上、原監督はエース格であるレッドソックスの松坂大輔投手（２８）と電話で健闘を誓ったことを明かし、１試合に２人の先発投手を投入する構想も披露。松坂も投手のリーダー役に名乗りを上げ、国内外から集めた３４人とともに侍ジャパンが旗揚げした。

　信頼と期待を込めた。原監督は、内外から集まった２００人近い報道陣の前で、丁寧に名前を読み上げていった。連覇を目指すＷＢＣの第１次候補は総勢３４人。「侍ジャパンの名に恥じない戦いをする。必ず暴れてくれる。メジャーも日本も関係ない。団結して戦ってほしい」

　前日の１４日、指揮官の携帯電話が鳴った。松坂からだった。これまでほとんど話したことがなかったが、心はすぐにつながった。

　原監督「大きな期待の中で世界に挑もう。コンディションを整えて合宿に来られるようにしておいてくれ」

　松坂「しっかり整えていきます」

　イチローに続いて松坂とも電話会談した指揮官。「イチローは勝負師として前面で戦ってくれるでしょう。松坂は、先発投手の軸の１人として戦ってもらいます」大リーグでひときわ輝きを放つ２人に大きな期待を寄せた。

　エース級は松坂だけではない。ダルビッシュ、岩隈ら１６人の投手陣はそうそうたる顔ぶれで、先発投手が多い。「１試合で２人の先発投手を使いたい」ＷＢＣでは球数制限ルールが適用される。投球数が制限を超えた後、さらに第２の先発を投入し、クローザーにつなげ必勝を期す。

　個々のコンディションも重視する。３４選手は来年２月１５日の宮崎合宿に招集され、１週間のキャンプを過ごす。「少し時間がありますから、この合宿で（最終の）２８人を絞りこみます」と原監督。投手陣は１３人、野手が１５人となる予定で、調整が滞った選手がチームから外れる。

　また、非常時に備えて、発表した３４選手以外からの招集も考えている。彼らは合宿に招集しないため選手名など詳細は明かされなかったが、こうした「予備軍」は１０人前後用意しているとみられ、２段構えで大舞台に備えている。「心技体いずれもベストのメンバーを作ります」原監督のチームづくりに妥協はかけらもない。

　◆ユニホームも侍
  ○…侍ジャパンの新ユニホームが初公開され、武士の礼装として着用されていた裃（かみしも）をイメージした新デザインになった。赤、白、藍（あい）の３色をベースに、肩甲骨から胸部中心までとわきの下に、ホーム用は紺、ビジター用は赤を配色。代表ユニホームとしては初めて従来の刺しゅうからプリント方式で胸マーク、背番号などが表現され、軽量化が図られた。「背番号とかは縫い込んであるのが常だが、染め込んであって、軽さと動きやすさがかなり高いものになっている。まさに未来型のユニホーム」と原監督。

参照元：スポーツ報知