大毅、実戦勘取り戻す「来年は１２試合」

ボクシング亀田家二男・大毅（１９）＝亀田＝が２４日、“月イチ”での試合を熱望した。「負傷とかダメージがなければ来年は１２試合でもやりたいくらい」と明かし、世界戦の反則で１年間のライセンス停止処分によるブランクで失った、実戦勘をハイペースで取り戻す考え。６日に続く再起第２戦（１２月８日、栃木県立県南体育館）へ意欲を見せた。

　通常のボクサーは体力面の回復なども考え３か月前後の間隔をおいて試合をするが、大毅はデビューした０６年も３か月連続の試合経験があり、今回も約１か月と短い間隔を望む。「ファイター、アウトボクシング、何でもできる選手になりたい」。０９年は可能な限り短いスパンで、さまざまなタイプの選手と実戦をこなす意向だ。

　この日は茨城・古河で少年を相手にボクシング指導を行った。子どもたちを相手にミットを持って終始、笑顔を浮かべた大毅は「まだ誰とやりたいとか言えるレベルじゃない。１試合１試合勝っていくだけ」と改めて出直しを強調。来年１月１１日には２０歳になるとあって「人間的にも変わりたい」と“チェンジ”を目標に掲げていた。

参照元：スポーツ報知

異例！安馬の大関伝達式に師匠の師匠・大島理事が使者

　大関昇進を決定的にしている関脇・安馬（２４）＝伊勢ケ浜＝の昇進伝達式（２６日）の使者が、一門の大島理事（元大関・旭国）になることが２４日、分かった。同理事は安馬の師匠・伊勢ケ浜親方（元横綱・旭富士）の師匠で、“孫弟子”に昇進を伝える異例の伝達式となる。

　大島理事は２６日の伝達式が待ち遠しそうだった。「自分が行くことになる。安馬は入門した時から見ている。粘っこくて負けん気の強い子だった。あと５、６キロ太れば横綱になれる。頑張って欲しい」とエールを送った。

　新しいしこ名は２５日にも発表される。伊勢ケ浜親方は「前は安治川部屋だったから『安』をつけた。でも今は名門を継承したし、安い馬じゃ困る」と理由を説明。読み方は「あま」のままで違う漢字をあてる可能性も。モンゴルを連想させる「馬」の文字を残すことも検討している。

　この日、福岡・太宰府天満宮の宿舎で会見した安馬は「（２３日は）おいしいお酒をいっぱい飲みました。モンゴルから来た時、大関は遠い存在であこがれ。横綱より格好いいと思った」と悲願達成を喜んだ。太宰府天満宮からは“お祝い”として化粧まわしが贈られることも決まった。

　◆昇進伝達式　理事会、番付編成会議で横綱、大関の昇進が決まると、通常は一門の理事、審判委員が使者として力士の所属部屋に派遣され、昇進決定を伝える。力士は感謝の旨と今後の決意を「口上」として述べる。

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白鵬、初のＶ４宣言！…九州場所Ｖ一夜明け

九州場所で３場所連続、９度目の優勝を果たした横綱・白鵬（２３）＝宮城野＝が２４日、福岡・太宰府市の宿舎で会見。来年初場所で、初の４連覇を達成することを誓った。

　前夜は遅くまで祝杯をあげたということで、会見には眠そうな目をして現れたが、来年の目標を聞かれると「まずは初場所で４連覇して（優勝を）２ケタにしたい気持ちがあります」と力強く話した。大関昇進が決定的な安馬については「実力者。これから（力士たちの）見本になる存在になる」と飛躍を予想した。

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石川遼が世界６７位…男子ゴルフ、日本勢３番目

男子ゴルフの最新世界ランキングが２４日発表され、２３日終了のダンロップ・フェニックスで２位に入った石川遼（１７）＝パナソニック＝が前週の１１７位から６７位に急浮上した。日本勢では３６位を維持した片山晋呉、６２位の今田竜二に次ぐ３番目となった。矢野東が７０位、谷原秀人が７５位。

　１位のタイガー・ウッズ（米国）からセルヒオ・ガルシア（スペイン）、フィル・ミケルソン（米国）と続く上位に変動はなかった。

　年末に確定する今季最終ランキングの５０位までは来季メジャー初戦、マスターズ・トーナメントの出場資格を得る。石川は今季国内ツアー最終戦の日本シリーズＪＴカップ（報知新聞社主催、１２月４―７日・東京よみうりＣＣ）まで２大会を残している。

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さくら最速生涯賞金４億円確実…女子ツアー今季最終戦リコーカップ２７日開幕

　女子プロゴルフツアーの今季最終戦、ツアー選手権リコーカップ（報知新聞社後援）は２７日から４日間、宮崎・宮崎ＣＣで行われる。前週の大王製紙エリエールレディスで今季初優勝を果たした横峯さくら（２２）＝エプソン＝は２４日、コースには姿を見せず宮崎市内の自宅で静養した。現在賞金ランク２位の横峯は今大会で優勝し、同１位の李知姫（韓国）が単独４位以下なら逆転での賞金女王が決定。今大会は予選落ちがないために、棄権、失格がなければ不動裕理の１５１試合を大幅に更新する、１２６試合での最速生涯獲得賞金４億円突破となる。

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室伏「銅」は１２月のＩＯＣ理事会で…ハンマー薬物問題

北京五輪の陸上男子ハンマー投げで２、３位になったベラルーシ２選手から禁止薬物が検出された問題について、国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）が１２月に開く理事会で最終結論を出すことが２４日、分かった。違反確定で両選手が失格となれば、室伏広治（ミズノ）が繰り上がりで銅メダルを獲得する。

　２位のワジム・デビャトフスキーと３位のイワン・チホンが筋肉増強効果のあるテストステロンに陽性反応を示したことを受け、ＩＯＣは９月に規律委員会を開いて両選手から事情を聴取。その後も反論材料を提出する猶予期間を与えるなど審議に時間を費やしているが、関係者は「メダリストが絡んだ事例でもあり、理事会で正式決定することになった」と説明した。違反を覆すような新材料はないという。

　理事会は１２月１０日から１２日までスイスのローザンヌで開かれる。室伏は２００４年アテネ五輪も１位選手のドーピング違反で金メダルを獲得しており、北京で３位となれば日本陸上選手で３人目の五輪２大会連続メダルとなる。（共同）

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ウィザーズが監督解任…ＮＢＡ

米プロバスケットボール、ＮＢＡのウィザーズは２４日、エディ・ジョーダン監督を解任した。今後は選手育成責任者のエド・タップスコット氏が暫定的に指揮を執る。

　ウィザーズは主力をけがで欠き、開幕から１勝１０敗の不振だった。（ＡＰ＝共同）

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石井、イノキゲノム主役ダ～！初リング…ＩＧＦ名古屋大会

石井がついにリングに上がった！　プロ格闘家に転向した北京五輪の柔道１００キロ超級金メダリスト、石井慧（２１）＝国士大＝が２４日、愛知県体育館で行われたプロレスＩＧＦ名古屋大会に来場。柔道時代に出げいこで胸を借りた明大柔道部出身の沢田敦士（２５）対マリオ・フレンチ（２５）＝フランス＝戦をリングサイド最前列で応援して、先輩の勝利を陰でアシスト。試合後は初めてリングに立ち、沢田と握手をして大歓声を浴びた。入場から退場までファンが試合そっちのけで石井目掛けて殺到する異常事態となった。

　リングで戦う男たちの注目を、一人で奪ってしまった。第４試合、沢田の入場時だ。背後から両肩に両手を当て、二人だけのトレインを作って現れた１８１センチの大男に視線が集まり、所々で驚きの声が上がった。「あっ、石井だ！」。先輩がリングに立つのを見届けると、石井は館内のファンに向かって手を振り、最前列に座った。

　さあ、試合開始―。リングを背にしたカメラマンが、静かに熱戦を見守る石井に群がる。その後ろには、カメラ付き携帯電話を手にした観客が次々と殺到。リングサイドの一角に約１００人の人だかりが出来てしまった。「見えないぞ！」「試合を見ろ！」と罵声（ばせい）が飛び交った。係員たちが必死で観衆を押し戻すとまもなく試合終了。４分５７秒、バックフリップからの体固めで沢田の勝利だ。

　試合後、沢田に花束を贈呈するために登場したミノワマンをなぜか沢田が襲撃。石井はプロレス独特の騒動が鎮まるのを見計らって初めてのリングに上がり、先輩と握手した。大物の後輩から健闘をたたえられた沢田は「控室にノックして石井が入ってきて驚いた。アイツが力をくれたのは確か」と電撃アシストを喜んだ。

　ただし、石井が目指しているのはプロレスではなく総合格闘技。「ＩＧＦはアウト・オブ・眼中です」と公言しており、ＩＧＦ参戦の可能性はない。この日はＩＧＦを率いるアントニオ猪木から闘魂注入ビンタをもらうこともなく、先輩の試合が終わると、花道でもみくちゃにされながら足早に会場を引き揚げた。

　応援に来ただけでパニックを引き起こした石井本人は当惑。「今日は沢田先輩の応援に来ただけなんで。ずっと応援していたんで勝ってもらって本当に良かったです」とだけ話し、タクシーに乗り込んだ。自身の主戦場には触れなかったが、真のリングデビューの日が刻々と近づいているのは確かだ。

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ダルが中田を一喝！「１軍で結果出せ」…日本ハム

日本ハム・中田翔内野手（１９）が２３日、ダルビッシュ有投手（２２）から一喝されたことを明かした。球団納会が行われた後の２２日夜、２人は札幌市内の焼き肉店へ直行。「“まだ１軍で結果ゼロ。油断するなよ”と言われました」と中田。秋季キャンプの猛練習で取り戻しかけていた自信が、兄貴分の言葉で吹き飛んだ。

　「大物新人」と騒がれながら、今季の１軍出場はなし。「結果が出てないんだからテングになるな」「オフはちゃんと練習せえ」「１軍で結果出して初めてほめたる」などと説教され、中田は「まだまだだな、と思いました。ダルさんの言うことなら間違いないです」と気を引き締めた。

　この日は、札幌Ｄでファンフェスティバルが行われ、球団史上最多の４万３１３２人を動員。中田は「興奮しました。来年の開幕（４月３日）にはいたいです」と２年目の飛躍を誓った。

　◆ダルビッシュ、ＷＢＣ意欲満々　○…ファンフェスティバルの障害物競走で「ミツバチ」に変装したダルビッシュは「緊張しました」と赤面しながら奮闘した。また、坂元とのトークショーではＷＢＣについて触れ、「選ばれれば絶対に行きます。体も万全だし、頑張ります」と力強い。すでに「吐くくらいやっている」という練習は「今後もずっとやります。正月も？　もちろん」と“無休トレ”を宣言。

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三浦「心にくるものあった」ファン２万２０００人「残って！」…横浜

横浜からＦＡ（フリーエージェント）宣言した三浦大輔投手（３４）が２３日、横浜スタジアムで行われたファン感謝デーに参加した。グラウンドに姿を見せると残留を願う大勢のファンが殺到して、一時騒然となった。自身の去就に関しては「五分五分？　それは変わらない。もう少し待ってほしい」と話したが、横浜と最後の会談を行う２５日にも結論が出る可能性も出てきた。

　“ハマの番長”の去就を巡り、ファンの関心はヒートアップするばかりだ。三浦がグラウンドを歩いて移動しようとすると、たちまちファンが殺到してもみくちゃにされた。歩くのも苦労する姿が、関心度の高さを物語っていた。サイン会やツーショット撮影のイベント会場でも、「横浜に残ってください！」と次々に声をかけられ続けた。

　天候に恵まれて２万２０００人が詰めかけたファン感謝デー。ＦＡ宣言後、初めてファンの前に姿を見せたとあって、スタンドからは「頼むから残ってくれー」と悲鳴にも似た叫びが飛んだ。「いろんな人に声をかけていただいて、すごく心にくるものがあったので、しっかり考えたいと思う。心境の変化は常にしてますよ」と、なおさら迷いは深まったようだ。

　２５日には、横浜市内のホテルで横浜側と最後の話し合いを持つことが決定した。事実上交渉はすでに終わっており、横浜・佐々木球団社長が「話し合いは、意思表明と受け止めている」と話すように、２５日にも結論に至る可能性が出てきた。

　横浜との会談について三浦は、「他球団と話をしてから、最後に横浜と（話し合う）約束をしていたので。聞きたいことがあれば聞く」と説明した。残留か移籍か。決断の時は迫っている。

　◆新ユニお披露目　○…横浜が来季から着用する新ユニホームをお披露目した。大洋から横浜に変わった９３年以来、１６シーズンぶりにデザインを一新。ホーム用は白、ビジター用はグレーを基調として、横浜の頭文字の「Ｙ」をイメージした「Ｙネック」の首回りが特徴的だ。ホーム用のユニホームを着た工藤は、「シンプルでいい。（袖に入った）星のマークが気に入ってます」とアピールした。

　◆阪神・真弓監督「信じてます」　○…阪神・真弓監督は、三浦獲得が予断を許さない状況にあることを明かした。前日（２２日）に行われた第２回交渉後に報告を受けたが、球団側も好感触をつかめていない様子で「手応え？　微妙」と本音を漏らした。指揮官はすでに、ＦＡ右腕をエース格として計算に入れているだけに「（金本や新井がいる）移籍した人がプレーしやすい環境ができている。（入団を）信じてます」と強く訴えた。

参照元：スポーツ報知

田沢レッドソックス入り加速！初交渉「複数年メジャー」提示

メジャーに挑戦する新日本石油ＥＮＥＯＳの最速１５６キロ右腕・田沢純一（２２）が２３日、川崎市内の同社合宿所で、進路の大本命と見られるレッドソックスのスカウトと初交渉を行った。１時間５０分にも及ぶ会談では、先発候補として高評価を得た上で、複数年のメジャー契約を提示された模様。レ軍入団へ一気に加速しそうだ。

　満面の笑みが確かな手応えを物語っていた。レ軍のクレイグ・シップリー国際スカウト担当副社長は、田沢との交渉を終え上機嫌で語った。「礼儀正しい好青年。条件提示させてもらった。彼がＲソックスを選んでくれることを期待している」日本選手権の期間中は報道陣に仏頂面を貫いていたが、別人のような笑顔だった。

　この日はマリナーズのボブ・エンゲル国際スカウト部長も交渉を行い、田沢に条件提示したメジャーはブレーブスを含め３球団。すべてが全米ドラフト１位クラスの高評価だ。通訳を用意するなどＶＩＰ待遇で迎える準備を進めている。レ軍も先発候補としての育成プランを熱っぽく語った様子。「こういう風に評価してくれているんだと、感じられた。自分の予想より良かった」スーツ姿で応対した田沢も、充実の表情を見せた。

　田沢が全幅の信頼を寄せる大久保秀昭監督（３９）は「多分、本人の中でもいくつかに絞れていると思う」と早期決定を示唆した。レ軍は早くから剛腕の将来性に注目していたことに加え、松坂、岡島と日本人選手が活躍する環境が整っている。早ければ今月中にもレ軍入りを決断することになりそうだ。

　◆メジャー契約　メジャーの４０人枠入りを条件とする契約。日本プロ野球から渡米するほとんどの選手が結ぶ。メジャーでの出場が保証されるわけではない。ヤンキースの井川慶投手、ロイヤルズの薮田安彦投手のように、メジャー契約で渡米しながらシーズン途中に４０人枠から外れ、マイナー契約選手になる場合もある。

参照元：スポーツ報知

鹿島Ｖ見えた！勝ち点５７首位快走！次節にも決定…Ｊ１第３２節

◆Ｊ１第３２節　大分０―１鹿島（２３日・九石ド）　首位・鹿島が１―０で大分を下し、連覇に前進した。日本代表ＤＦ内田篤人（２０）が後半１０分、右足で０６年７月２２日のＦ東京戦以来、８５５日ぶりとなるゴール。その１点をきっちり守り切った。早ければ次節（２９、３０日）で２年連続のリーグ制覇が決まる。２位・浦和はスタンドで次期監督候補のフォルカー・フィンケ氏（６０）が観戦するという異常事態のもと、清水に痛恨の黒星。４差となり２季ぶりの優勝は苦しくなった。名古屋は終了間際に得た幸運なＰＫで京都を破り２位に浮上した。

　その右足には鹿島ファミリー全員の思いが込められていた。後半１０分、ゴール右にいたＤＦ内田の足元にボールがこぼれてきた。「思い切り打つしかない。コースは大体でいい。入れ！」ボールは狭いニアサイドを抜ける。自身８５５日ぶりのゴールはリーグ連覇に前進する値千金弾。「奇跡」と例えた主役に、ベンチからはガッツポーズが送られ、ピッチでは激しい抱擁が待っていた。

　試合前日、チームは一つになった。ミーティングで映像をみんなで見たが、相手の情報は一つもなかった。代わりにそれぞれがよく知った顔が映し出される。妻、子ども、未婚者なら親。息子、娘がお遊戯でパパにシーズン最後の頑張りを促す。普段は口にしない親も、優勝を強く願っていることをイレブンに伝えた。

　オリヴェイラ監督が選手に極秘で作製を命じた愛のメッセージ。子どもたちにも意味を説明し、「ナイショね」と伝えた。今月初めからスタッフが全国各地に撮影に飛び、そして「残り３試合で最も重要な大分戦」（同監督）の前にサプライズ放映。モチベーションは最高潮に達した。後半３７分にはゴール前至近距離から３本のシュートを浴びたが、ＧＫ曽ケ端、内田、ＤＦ岩政が体を投げ出し、失点を阻止。ファミリー全員の気持ちが気迫となって背中に宿っていた。

　内田はＷ杯アジア最終予選のカタール戦から、２０日に帰国したばかり。時差ボケが原因で足がつったが、母からのメッセージを胸に最後まで走り続けた。これで次節にも優勝が決まる。「まだ（優勝の２文字は）口にしたくない」と引き締めたが、昨年は未成年だったため、参加できなかったシャンパンファイトは「絶対やりたい」。国内タイトル１２冠目、通算６回目のリーグ制覇へ、鹿島が仕上げにかかる。

参照元：スポーツ報知

安馬、惜敗も充実「いい勉強」…九州場所千秋楽

◆大相撲九州場所千秋楽▽優勝決定戦　○白鵬（上手投げ）安馬●（１１月２３日・福岡国際センター）　涙はなかった。「精いっぱい相撲を取るだけでした。すべてを出し切った」初優勝を逃した安馬だが、すっきりとした表情を見せた。「大関を狙っていた。１３勝２敗。よかったです」１５日間の激闘を乗り越えて悲願を達成。悔しさよりも、充実感が全身を包んだ。千秋楽は、本割で把瑠都を下し２敗を死守。白鵬との決定戦は大相撲に持ち込んだ。「いい経験をして勉強ができた」賜杯は逃したが、母・ミャグマルスレンさんのキスが、何よりのご褒美となった。

　朝青龍にかげりが見え、白鵬の対抗馬として期待は高まる。そこで、師匠・伊勢ケ浜親方（元横綱・旭富士）は、増量計画を口にした。「あの体でよくやった。でも横綱を目指さないといけないからもっと体を大きくしないとダメ」現在の安馬の体重は幕内最軽量１２９キロ。「太る分にはいくらでもいい。けいこしながら太れば（持ち味の）スピードも落ちない」と、食事の量を増やすことを示唆。さらに「けいこはもっと厳しくなる」と“鬼”になる。

　昇進への準備も進んでいる。２６日に控える伝達式の口上について師匠は「みんなが分かってくれて本人らしさが出るものがいい」と四字熟語などは使わず、シンプルにすることを決めた。安馬本人は複雑な表情を見せたが、２５日には新しいしこ名を発表。来年１月の初場所に向けては、銀色の締め込みが作られる。

　大関を手にしたが、新しい目標も生まれた。横綱と初優勝―。「もっとファンのみなさんが見に来てくれるいい相撲を取りたい。頑張ります」逃した賜杯は、新大関場所でつかみ取る。

参照元：スポーツ報知

綱の意地！白鵬３連覇…九州場所千秋楽

◆大相撲九州場所千秋楽▽優勝決定戦　○白鵬（上手投げ）安馬●（２３日・福岡国際センター）　横綱・白鵬が綱の意地で３場所連続９度目の優勝を達成した。本割で２敗を守った関脇・安馬と優勝決定戦で対戦。１２日目に屈辱の敗戦を喫した相手を必殺の左上手投げで倒しＶ９を果たした。安馬はこの日、大関昇進が確実となり、番付を編成する審判部が武蔵川理事長（元横綱・三重ノ海）に昇進を諮る理事会の開催を要請。これを受けて武蔵川理事長は２６日に理事会を招集し、大関安馬が正式に誕生する。来年初場所は０９年１月１１日に両国国技館で初日を迎える。

　失いかけた綱の誇りを白鵬が取り戻した。安馬の首を右脇で締め上げながら左上手投げ。まさに息の根を止めた土俵のど真ん中。笑顔はない。息を大きく吐き顔をしかめた。「本割で負けた同じ相手に負けられない一心だった」Ｖ９の土俵で宿ったのは綱の責任を果たした安らぎだけだった。

　屈辱だった。１２日目。安馬に下手から投げられ右手を土俵に付いた。尊敬する元横綱・大鵬の納谷幸喜さんからは「なってない」としっ責。実は場所前、朝青龍が休場し一人横綱としての重圧から夜も眠れなかった。紗代子夫人が明かす。「いつも以上に責任を感じていたようです」横綱としての務めを果たせなければ、ファンは離れる。緊張感は沸点を超えていた。

　初日に敗れ不安は増したが、切り替えたのは２人の子どものテレビ電話と納谷さんの一言だった。「眠れない時は一杯飲んで熟睡しろ」優勝３２回の大横綱の助言で救われた。紆（う）余曲折を経た優勝決定戦。強烈な技の応酬を展開した１分２５秒２の熱戦に九州のファンは総立ちで拍手を送った。「今年もいろいろありましたが最後に強い気持ちで臨みました」

　２度目の３場所連続Ｖ。さらにＶ９は不知火型の横綱として明治、大正で活躍した太刀山に並ぶ最多タイ。普段から書物をひもとき双葉山など歴代の大横綱の態度、姿勢を学ぶ白鵬に、吉報が舞い込んだ。１２月２日の熊本・宇土巡業では不知火型の土俵入り起源となる第８代横綱・不知火の墓前で土俵入りを行うことが判明。自らのルーツをたどる最高の土俵入りとなる。「来年も一丸となって頑張ります」朝青龍が戻ろうが何があろうが、白鵬の時代を築き上げる。

　◆３場所以上の連続優勝　大鵬、北の湖、千代の富士、貴乃花、朝青龍と優勝２０回以上を誇る５人の横綱全員が記録。最多は朝青龍で、０４年九州～０５年九州まで７連覇した。

参照元：スポーツ報知

耐えて耐えて“冬のさくら”咲く １億円！逆転女王見えた！…女子ゴルフ

◆女子プロゴルフツアー　大王製紙エリエール最終成績（２３日、愛媛・エリエールＧＣ松山、６４４２ヤード、パー７２）　横峯さくら（２２）＝エプソン＝が今季初、通算９勝目を挙げた。５アンダーの首位から出た横峯は９バーディー、３ボギーの６６で回り、通算１１アンダーにスコアを伸ばした。獲得賞金も２年連続で１億円を突破。賞金ランク１位の李知姫（２９）＝韓国＝との差を約１６１６万円にして、初の賞金女王へチャンスをつないだ。４打差の２位には米山みどり（３２）＝デンソー＝、３位には今季最終戦となった宮里藍（２３）＝サントリー＝が入った。

　久々の優勝にも、派手なガッツポーズはなかった。横峯はウイニングパットを沈めると、左手を上げてギャラリーの歓声に応えただけだった。「今年は優勝できないんじゃないかと思っていたので本当にうれしい」今季の自身３５試合目での遅すぎる優勝に、少し照れているようにも見えた。

　鮮やかなバーディーラッシュだった。今季、優勝を逃す原因となっていたパットが面白いように入った。１番でピン左３メートルを沈めると２番で３メートル、３番で４メートルを沈め３連続バーディー。「１番の３メートルぐらいのパットが入ってくれて２、３番と入って波に乗れた」前半を６バーディー、ノーボギー。ハーフ自己ベストの３０で回り２位と５打差。「自分のプレーをすれば大丈夫」昨年１０月の富士通レディース以来、約１年１か月ぶり優勝を確信した。

　勝てなかった。２位４回、３位３回とあと一歩で優勝を逃してきた。象徴的だったのは３月のＰＲＧＲレディスカップ。最終１８番、わずか５０センチのパーパットを外し、申智愛（韓国）とのプレーオフの末に敗れた。敗戦を繰り返すたび「パターが下手だね」と心ない言葉を浴びたこともあった。

　未勝利の危機に、今大会はゴルフ人生で初めてピン型のパターを使用。さらに「最後の最後で詰めが甘いのは精神的なもの」と弱点を改善するため、この日は自分にプレッシャーをかけた。２日目終了後、姉・彩花さん（２５）やメーカー関係者に「優勝する」と宣言。「気持ちで逃げないようにした」と自分を追い込んだことが奏功した。
１６１６万差　優勝賞金１６２０万円を加えて今季獲得賞金は、２年連続で１億円を突破。トップの李知姫に１６１６万６１７円差と迫った。優勝賞金が２５００万円と高額な最終戦のＬＰＧＡツアー選手権リコーカップ（２７～３０日・宮崎ＣＣ＝報知新聞社後援）で優勝し、李が４位以下なら初の賞金女王をつかむことができる。「この大会で勝てたことはすごく大きい。最後まであきらめずに頑張りたい」逆転女王へ、さくらが２週連続Ｖに狙いを定めた。

　◆賞金女王の行方　賞金女王の可能性があるのは賞金ランキング１位の李知姫、２位横峯、３位古閑まで。２人が逆転するには、ともに優勝が最低条件。横峯は李が単独４位以下、古閑は李が単独９位以下の場合になる。

　◆さくら今季の惜敗
  ▼ダイキンオーキッド（３月７～９日、琉球ＧＣ）今季開幕戦最終日途中で２位に３打差の首位に立ちながら１６、１７番の連続ボギーが響きＶ逸。
  ▼ＰＲＧＲレディスカップ（３月２１～２３日、土佐ＣＣ）首位で迎えた最終１８番、約５０センチのパットを外し、プレーオフの末に敗れる。
  ▼ミヤギテレビ杯ダンロップ女子（９月２６～２８日、利府ＧＣ）最終日を単独首位で迎えながら終盤にドライバーが乱れ７４と崩れて５位。上田桃子に逆転優勝を許した。

参照元：スポーツ報知

宮里藍、３位で今季終了…女子ゴルフ

◆女子プロゴルフツアー、大王製紙エリエールレディスオープン最終日（２３日、愛媛・エリエールＧＣ、６４４２ヤード、パー７２）　宮里藍（２３）＝サントリー＝は５バーディー、１ボギーの６８で通算６アンダーで３位も、最終戦出場には優勝が条件だったため、今大会が今季最終戦となった。「（５位の）全英女子から後は安定感も出てきて自信も戻った」と復調に手応え。来季の米女子ツアー出場に向け、年内は日本で過ごし１月にアメリカに戻ってトレーニングを行う予定。

参照元：スポーツ報知

遼見えた！マスターズ「招待状？そりゃ欲しいです」…男子ゴルフ

◆男子プロゴルフツアー　ダンロップ・フェニックス最終日（２３日・宮崎県フェニックスＣＣ＝７０１０ヤード、パー７１）　石川遼（１７）＝パナソニック＝が、史上最年少となる１７歳での年間獲得賞金１億円突破を確実にした。石川は優勝したタイのプラヤド・マークセン（４２）＝キャロウェイゴルフ＝に１打届かず今季２勝目こそ逃したが、２位に入り賞金２０００万円を獲得。今季の獲得賞金を９９７３万１６６円とし、２戦を残しながら１億円突破が確定的となった。世界ランクも大幅に上がる見込みで、来年のマスターズ（４月９～１２日、米ジョージア州オーガスタナショナルＧＣ）出場も見えてきた。

　２０歳までにマスターズで優勝すると公言してきた石川が、３年も早く夢への挑戦権を得る可能性が出てきた。マスターズ出場へは世界ランク５０位以内などの条件があるが、今大会は８位のエルスを筆頭に世界ランク３０位以内の選手が４人出場。出場者の顔ぶれで世界ランクの加算ポイントが変わるため、日本ツアーでは最もランクが上がる試合になっている。最新ランクは２４日に発表。関係者は「石川選手は（前週の１１７位から）７０～８０位台に入ると思います」と話した。

　年末時点のランク５０位以内という出場基準に届かなくても、特別推薦での出場には大きな意味を持つ。０７年に特別推薦で初出場した谷原秀人は招待状到着時点の世界ランクは９８位だったが、０６年全英オープンの５位が評価された。過去に出場した張連偉（中国）、プラヤド・マークセン（タイ）も１００位以下だったが、それぞれの国から初出場という付加価値が決め手となった。１７歳でツアー通算２勝をマークし、現在賞金ランク５位の石川ならば、彼らをしのぐ実績、話題性がある。

　偶然にも今大会をオーガスタナショナルＧＣの関係者が視察。石川の視察が目的でないとあって大会途中で帰国したが、石川は「招待状？　そりゃ欲しいです。関係者の方が一瞬でも僕のプレーを覚えてくださって、何か印象に残ったものがあればいい」と期待を口にした。招待選手の発表は例年１月下旬。２１歳５か月で出場した１９３６年の戸田藤一郎を上回る日本人最年少出場へ、残る２試合でさらに世界ランクを上げ、吉報を待つ。

　◆世界ランク算出方法　過去２年間に獲得したポイントを出場試合数で割り、数字の高い選手が上位になる。出場試合数は最低４０に設定されており、アマ時代を含めまだ３０試合しか出場していない石川はポイントが低めに抑えられてしまう。現在の１位はタイガー・ウッズで２位はセルヒオ・ガルシア。

　◆マスターズ出場条件　大会前年末または大会前週の世界ランク５０位以内、米ツアー優勝者など１８のカテゴリーのほか、マスターズ委員会からの特別推薦による出場がある。多くのテレビ視聴者を持つアジア諸国を重視する戦略も取っており、一定の実績があれば印象度も重要な選考要素。

　◆マスターズの最年少記録　日本人では１９３６年に戸田藤一郎が２１歳５か月で出場したが予選落ち。５２年にアマのトミー・ヤコブス（米国）が１７歳１か月で出場したのが大会最年少記録で、６０位に終わった。最年少優勝は９７年タイガー・ウッズの２１歳３か月１４日。

参照元：スポーツ報知