閑古鳥九州場所に追い打ち！高見盛休場で盛り下がり止まらない

◆大相撲九州場所５日目（１５日・福岡国際センター）　角界一の人気者、西前頭８枚目の高見盛（３１）＝東関＝が５日目から休場した。４日目の嘉風戦で負傷。１５日朝、福岡市内の病院で診察を受け、右足関節打撲ねん挫、右足根骨はく離骨折と診断された。休場は０１年初場所以来、６年ぶり４度目。閑古鳥が鳴く場所の観客動員を考えるとさらなる打撃になりそうで、協会にも手痛い事態となった。全勝は大関・千代大海（３１）＝九重＝と平幕の把瑠都（２３）＝尾上＝の２人となった。

　高見盛の休場が告げられると、空席が目立つ館内に大きなため息が響いた。勝っても負けても常にひたむきに戦う姿はもちろん、あの気合注入パフォーマンスが見られない。お楽しみを奪われ、「え～、なんで」のどよめきが消えなかった。

　うっちゃりで負けた４日目の嘉風戦で右足を負傷。一夜明け、痛みが引かなかったが、師匠の東関親方（元関脇・高見山）に出場を直訴した。だが、状態を見たマネジャーらが休場を進言。最終的に福岡市内の病院で全治６週間の診断を受け、休場を決断した。

　部屋に戻った高見盛は意気消沈。３連勝スタートを切っていただけに「やりきれないッス。せつないッス」。再入幕した０２年春から続く現役６位の幕内連続出場も５１４でストップ。残りを全休なら来場所で十両陥落もあるだけに「途中で出たい」と強行出場に意欲。東関親方も「８日目まで様子を見て、大丈夫なら出します」と明言した。

　朝青龍、時津風部屋など土俵外の問題に続き、人気力士が休場に追い込まれた協会にとっても打撃だ。九州場所の出羽海担当部長（元関脇・鷲羽山）は「高見盛だけでなく、関取が休めば残念です」と唇をかむ。５日目の観衆は３７３４人で、３日連続の３０００人台。今後、さらなる動員減が予想される。

　懸賞も寂しい。１５日間を通じ８００本と例年なみだが、高見盛にはＣＭ契約している永谷園が連日、５本を懸けている。５本連続で「お茶漬け」の商品名を連呼するアナウンスは本場所の名物。これも消滅する。「申し訳ないっつぅか、情けないっつぅか…」と高見盛。奇跡の復活はなるか。

参照元：スポーツ報知