遼ビビった！難コース「思い切り打てない」…男子ゴルフ

　◆男子プロゴルフツアー　三菱ダイヤモンドカップ第１日（兵庫・東広野ＧＣ＝７１０２ヤード、パー７１）　石川遼（１６）＝パナソニック＝は２バーディー、４ボギー、１ダブルボギーの７５で４オーバーの８８位。深いラフと高速グリーンが待つ難コースに、普段の思い切りのいいスイングができず出遅れた。首位は６アンダーで２位に３打差をつけた星野英正（３０）＝フリー＝。米国から一時帰国している丸山茂樹（３８）＝トヨタ自動車＝は６オーバーの１１８位と苦しいスタートとなった。

　正午にホールアウトした石川が帰路についた時には、午後４時を回っていた。４オーバーの結果を受け、昼食やインタビューを済ませても、なお延べ２時間、練習場に居残って打ち込み。出場４戦連続の予選落ちの不安を振り払うかのように、雨上がりの日差しを浴びて必死に調整を進めた。

　嫌でも目に入る９０ミリ前後に設定された深いラフ、うねるグリーンが精神的な悪循環を呼んだ。出だしの１０番でバーディー発進したが「いつものゴルフではなかった。思い切って打てなかった」。後半４番まではパープレーと耐えたが、５番の第１打を左のラフに打ちボギー。６番ではグリーン奥からの第３打の寄せが深いラフから出ず、結局ダブルボギーを叩き、急降下した。

　昨年度賞金ランク１、２位の谷口、片山は「こういう（難しい設定の）コースは好き」と口をそろえた。逆に石川は「ラフからはグリーンでボールが止まらない。ティーグラウンドに立った瞬間に、絶対にラフに入れたくないと思うと、フェアウエーが狭く見えてしまいスイングが小さくなった。コースに負けている。気持ちが弱い」と“恐怖心”にも似た感情を覚えた。ミスを恐れない積極性にあふれた石川のゴルフは鳴りを潜めた。

　予選通過は微妙。だが“あきらめ”はない。前週のマンシングウェアＫＳＢカップでは初日に６オーバーと崩れたが、２日目は５アンダーと変身。「挑戦者という気持ちを出していきたい」と口元を引き締め、巻き返しを誓った。

参照元：スポーツ報知