遼クラブ契約しない！？…相性重視、探し続ける

１０日にプロ転向した男子ゴルフの石川遼（１６）＝杉並学院高１年＝は、注目される使用クラブについて、特定メーカーと契約を結ばずに、納得するものが見つかるまでフリーでいることを明かした。１１日はテレビ局制定の賞の授賞式に出席してプロ初仕事。ビッグマネーが動く争奪戦は必至だが、スーパールーキーは着実にプロ生活を見つめて第一歩を踏み出した。

　重要なルーキーイヤーの一番のカギとなるのが『武器』であるクラブ選び。だが「ドライバー、アイアン、フェアウエーウッドで（メーカー）がかわってくるかもしれない」と石川は切り出した。その上で「（契約は）フリーもいいこと。そういう期間が長く必要と思ったら、そうなるかもしれない」とすぐに契約せずに、納得いくまでクラブを探し続けることを明言した。

　メーカーとしては、広告効果が半減するため、トッププロとは独占契約したい。ただ、まだ高校生の石川との契約額は各社にとっても悩みどころ。選手側にとっては１社に絞ることで、メーカー担当者がつきっきりのサポートをしてくれるメリットがある。逆に不調の際に他社製を試すわけにはいかない。

　あるメーカー関係者は石川の決断に「クラブ契約をしないのは賢い選択だと思います。契約しなくても遼くんが使いたいと言えば、各社とも特別な対応をするでしょうし、絞り込んでから改めて契約すればいいのでは」と話す。

　現時点では、ドライバーはブリヂストン、ヨネックス、ナイキの３社を試打中。２月の全英オープン予選に向け、一時的に１本に絞るが、それも即契約するつもりはなく、帰国後に再考する予定だ。アイアン、フェアウエーウッドまでは打ち比べられていない。

　石川は「お金のこともしっかり聞かないといけないけど、それですべて決められるわけではない」とキッパリ。「いいスイングでいい球が出るのではなくて、いいスイングをさせてくれるクラブを全力を尽くして探したい」と振りやすさにこだわる意向だ。プロ元年の成功を左右する“新兵器”選び。石川だけでなく、メーカーにとっても挑戦の１年となる。

参照元：スポーツ報知