興毅、世界戦一時封印…２階級制覇は「時機がきたら」

本での騒動を避けメキシコ市に渡ったプロボクシングＷＢＡフライ級１位（ＷＢＣ３位）の亀田家の長男・興毅（２０）＝協栄＝が６日（日本時間７日）、現地のパンチョ・ロサレスジムで約１か月ぶりに練習を再開した。２階級制覇を目指すフライ級での世界挑戦の方向性が注目されるなか、興毅は「世界」の２文字の一時封印を宣言。「自分が納得するまで何戦でも試合を積みたい」と胸中を明かした。

　騒動の影響で日本では缶詰状態だった興毅が、１か月ぶりに汗を流した。メキシコでの練習の初日は日本のメディアなどに公開され、約２０人の報道陣の前でシャドーボクシング、縄跳び、サンドバッグ打ちなどを披露。公開後はミット打ちも行い「久しぶりの練習で体がなまってたよ。だんだんハード（な内容）にして最高のコンディションに仕上げて日本に帰りたい」と意欲を語った。

　前日の５日には日本からきた協栄ジムの監視役、篠田誠司トレーナー（２８）と合流。今後は監視付きの条件で、寸止めのマスボクシングの許可も下りた。夕方にはジムが閉まるため練習は午前中に制限され、夕方以降はホテルで行う。また治安が悪いためロードワークは行わないという。帰国の予定も早まり、当初の１２月中旬から今月下旬に変更。興毅は「限られた時間やけど、できるだけレベルアップしたい」と話した。

　復帰戦は処分の解ける来年２月ないし３月が見込まれている。昨夏のＷＢＡライトフライ級に続き、２階級制覇を目指すフライ級では、ＷＢＡ王者・坂田健史（２７）との禁断の同門対決、“一家の宿敵”ＷＢＣ王者・内藤大助（３３）＝宮田＝への挑戦も注目される。だが興毅は「世界」の２文字を一時封印。「俺が納得するまで何戦でも試合をする。ブランクもあるし焦ってやらんでもええからな。周囲の声に流されずに俺は俺のペースでやる。だから時機がきたらチャンピオンになってるよ」ときっぱり。復活の日に向けて、確実に一歩ずつ前進する。

参照元：スポーツ報知