石川遼、練習で池ポチャも在豪邦人１００人が味方

　【シドニー２９日】気温３０度。快晴、常夏の大地でプロ初戦を迎える石川に頼もしい援軍が現れた。午前１０時過ぎにシドニー空港到着ロビーに姿を見せた石川は、３時間後に決戦の舞台、ザ・レイクスＧＣで練習を開始した。

　原則としてクラブメンバーの同伴が義務づけられているため、日本人会員の鴨粕幹夫さん（５４）とラウンド。１番ホールの第１打をいきなりフェアウエー左の池に打ち込んだ石川は、オーストラリアで英語学校を経営しハンデ８の腕前を持つ鴨粕さんから、全ホールの攻略法を丁寧に伝授された。

　ゴルフ人口急増中の同国では近年は会員になるのが困難で、同ＧＣの在豪邦人会員も現在はわずか５人。関係者のツテをたどって願ってもない実地“授業”がかなった。バーディー３つと出来には不本意な石川も「本当に助かりました。一人で回るよりも３倍も４倍もためになった。グリーンの速さも目で見るだけではわからなかった」と充実の表情。予選までの６日間で８ラウンドを希望しているが、会員たちが可能な限り応えてくれる方向だ。

　鴨粕さんは「シドニーにはゴルフが好きな日本人のコミュニティーが多くある」と１００人規模の在留邦人が応援に訪れる可能性も浮上。予選に出場する５４人のうち、日本人は石川だけ。「サポートしてくれる人たちのためにも予選を通過したい」“完全アウェー”の戦況を温かいバックアップで乗り越える。

参照元：スポーツ報知