白鵬、鬼門名古屋で全勝ターン…名古屋場所８日目

◆大相撲名古屋場所８日目　○白鵬（寄り倒し）豊ノ島（２０日・愛知県体育館）　横綱・白鵬が年６場所完全制覇へ全勝ターン。初日に朝青龍を破った小結・豊ノ島を全く問題にせず、寄り倒して８連勝。優勝争いの単独トップを守って、年６場所で唯一、優勝のない鬼門・名古屋を一気に制圧する。１敗は大関・琴光喜と関脇・安馬。２敗で大関・千代大海と平幕の雅山が追う。

　負けるシーンが想像できない。白鵬が両上手を引いて攻め込む。土俵際。もろ差しの豊ノ島は初日に朝青龍を破ったような逆転の投げを狙う。だが、横綱の下半身は全く崩れない。冷静に体を預けて寄り倒し。「うれしいですね」無傷の給金直しで、単独トップを守った。

　「全勝で最後まで？　当たり前ってことにしましょうか」安定感抜群の取り口で、２度目の全勝優勝へ余裕たっぷり。北の湖理事長（元横綱）も「全勝優勝の確率が高い」と断言した。唯一、優勝していない名古屋で勝てば、年６場所制覇達成だ。

　朝青龍の休場で“一人横綱”としての自覚が行動になって表れた。古傷の左足首や腰の状態を考え５、６日目と休んだ朝げいこ。ライバルの休場が６日目に決まると７日目からけいこ場へ。３５度近い猛暑の中、大粒の汗を流し、終了後には集まった人々のサイン攻めにも応じる。「ファンを大切にしないと運が逃げてしまう」心優しき横綱に名古屋のファンは大声援で恩返し、優勝を後押しする

　場所後の２８日にモンゴルへ一時帰国する予定。「帰るのは１年ぶり。（気候が）一番いい時期だよ」と笑顔。延期も心配された故郷での巡業（８月２７、２８日）も理事会で開催する方針が確認された。「楽しみですね」胸を張って母国へ帰るためにも白星街道を突っ走る。

参照元：スポーツ報知