次回からサッカー代表方式…入れ替え行い常に“最強ジャパン”

２７日に行われたＷＢＣ体制検討会議では２０１３年に行われる第３回ＷＢＣ日本代表について、２年以上の準備期間を設けることも決まった。加藤コミッショナーは「監督人事を含め十分な時間を取る必要がある。２年間の期間を設けて（体制が）整うように具体的に探究していく」と説明。大会の３年前までに監督を決め、選手を代表候補選手として随時招集、合宿を行う“サッカー日本代表方式”をとることになった。

　“最強ジャパン”の結成へ、野球界も長期的な代表作りに着手する。監督人事を巡る混乱、チーム作りの遅れを受け王特別顧問は「今回の騒動を見て（次回以降は）２、３年の準備期間を置く、それでいいねとなった」。大会直前に監督や代表選手を決める従来の方式から転換をはかることになった。

　まずは監督を大会開催の３年前をメドに決定し、代表候補選手を選出。キャンプやオープン戦、ペナントの合間を縫って代表合宿を行う。ヤクルト・高田監督は「合宿なり試合をやりましょうと。選手の入れ替えがあってもいい」。故障者や調子によって候補の入れ替えを行い、その時点での最強チームを編成していく。

　「どっしりと地面に足をつけて、選手たちの意識を高めていく」と王特別顧問。４位に終わった北京五輪、そして監督騒動の反省を生かし再び世界一を目指す。

　王貞治コミッショナー特別顧問「キャリア、実績、年数を含めて、ある程度若々しく元気のいい人ということで。原監督の名前が出て、それがいいんじゃないか、と。常にプレッシャーのある中での戦いに慣れているし、実績でも日本一になっているし、今年も大逆転しているから」

　北京五輪日本代表監督・星野仙一氏「（巨人・原監督で）いいんじゃないのかな。実績もあるし、監督の経験も十分にあるから。コーチは現役では難しいとなった。（合宿を張る）来年２月はキャンプ中だからね。（自身の監督就任固辞は）すでに了承してもらっている話だから」

　楽天・野村克也監督「自分の名前？　出ませんよ。要請する人は決まったけど、こちらに決定権はないからね。（原監督に）異論はないですよ。全会一致？　まあ、そういうことかな。きょうはそのための会議なんだから」

　ヤクルト・高田繁監督「全会一致？　もちろん。日本一というより勝率とか勝ち星とか、経験も大事。次回から２年ぐらい前に決めて、合宿とか試合をという話も出た」

　野村謙二郎氏「意見は前回と同じ。僕があまりしゃべると、また違った意味にとらえられてしまうから会議の内容は言えない。ただ、監督に関しては星野さんが『できない、五輪の責任を取る』と言った」

　◆サッカー日本代表の選考

　代表監督は、日本サッカー協会の技術委員会が人選、就任交渉を行い、最終的に会長を始めとした理事会で承認され、正式決定される。選ばれた代表監督は原則的に自由に選手を招集できる。

　国際サッカー連盟（ＦＩＦＡ）はＡマッチデー（公式戦デー、親善試合デー）を設定しており、公式戦は４日前から、親善試合は２日前から選手を代表に呼ぶことができる。

　国際Ａマッチデー以外の日に代表戦が組まれた場合、クラブ側は招集を拒否する権利があり、協会はクラブ側と交渉が必要になる。また、決められた日数より早く招集したい場合も同様。監督をサポートする協会技術委員会には、卓越した交渉が求められる。

　◆楽天中日ロッテ　選考アンケート提出なし　○…会議では、１２球団監督に依頼した代表選手選考アンケートの内容も報告された。関係者によると、楽天、中日、ロッテの各監督からは詳細な候補選手の提出はなかった。他の９球団監督が挙げた選手は延べ６０人に及んだという。内容は公表されず加藤コミッショナーも「次の監督には価値ある参考資料になると思う」と話すにとどまった。

参照元：スポーツ報知