松井４号！乗れないヤンキースで１人開幕ダッシュだ

◆インディアンス６―４ヤンキース（２５日・クリーブランド）　ヤンキースの松井秀喜外野手（３３）がインディアンス戦の６回に、９試合ぶりの４号を放った。渡米６年目で４月中に４号本塁打したのは自身初めて。また、打率３割２分１厘も自己最高ペースでチームトップ。５５番の快調なバットが勝率５割と、いまひとつのヤ軍打線を引っ張っている。

　打順が変わっても、勢いはそのままだった。右太もも痛と産休で戦列を離れていたアレックス・ロドリゲス内野手（３２）の復帰により、松井は「５番・ＤＨ」で出場。その一発で一時は１点差に詰め寄ったが、惜敗で空砲に変わった。

　３―５の６回２死、バードの内角低めに来たスライダーを強振。打球は大きな放物線を描いて右中間スタンドで弾んだ。「展開の中ではいい本塁打だったと思う。勝ちにつながらなかったのは残念ですけど」。豪快弾も勝利には結びつかず、喜びは半減した。

　イ軍とは昨年のプレーオフ地区シリーズ以来、今季初対戦。プログレッシブ・フィールド（旧ジェイコブス・フィールド）での第１、２戦は虫が大量発生するなどのアクシデントに見舞われ、連敗。そのまま流れを呼び戻せずに敗退した。「意識？ないですね。虫でも出ればですけど」。無意識の中で放った同球場初本塁打で通算１８球場を制覇したことになるが、イ軍と敵地に対する苦手意識は残ったままだ。

　４月終了時までに４本塁打したのはメジャー移籍後初めて。前遠征地のシカゴでは、遠征のたびに訪れる焼き肉店にも足を運ぶことなく、球場から宿舎に直帰してトレーニングに励んでいた。徹底した節制ぶりが好結果につながっている。

　最高の滑り出しを見せた背番号５５とは対照的に、チームは再び５割に逆戻りと波に乗りきれない。松井にとっては、もどかしい毎日が続く。

　◆小林雅、同級生ゴジ君にＮＹで接待依頼　○…２点リードの終盤に肩を作ったが、出番は訪れなかった。試合前には同級生の松井と談笑。日米野球の代表として戦ったことのある仲間との再会を喜んだ。お互いを「マサ」「ゴジ君」と呼び合っているといい、「ニューヨークで接待してくれと言いました。まさか同じ場所（メジャー）でやることになるとは…」と感慨深げ。

参照元：スポーツ報知