岩隈、ダルに勝つ！４・３開幕・日本ハム戦名乗り…楽天

　昨年のパ・リーグＭＶＰで沢村賞を受賞した楽天・岩隈久志投手（２７）が５日、仙台市のＫスタ宮城で自主トレを公開。ワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）を意識して、メジャー使用球で約４０メートルのキャッチボールを行った２１番は、３年連続５度目の開幕投手に意欲を示し、春先のハードな日程を乗り切ることを宣言した。

　冷たい空気を切り裂くように、右腕を振り下ろした。「ちょっと滑るかな。若干違う感じですね」メジャー球の指先の感触を確かめながら、４０球の初投げ。昨年の始動は２社２人のみだった報道陣は１９社３９人も集結、その一挙手一投足を見守った。日本のエースとして、パの主役として、強い期待の表れだった。

　ペナント開幕の前にＷＢＣが控える過酷な日程。ともに妥協するつもりはない。ＷＢＣでは山田久志投手コーチ（６０）から松坂、ダルビッシュとともに先発３本柱に指名された。「責任を持ってやっていきたい」キャンプ初日の２月１日にブルペン入りすることを目標に掲げ「早く体を仕上げて、いつでも投げられる状態にしていきたい」と万全の状態で臨む決意だ。

　楽天の開幕は４月３日の日本ハム戦（札幌Ｄ）。梨田監督はすでにダルビッシュを先発に指名している。開幕投手の大役にも「大事な試合だと思うので、監督の信頼を得られるようにアピールしていきたい」と名乗りを上げた。ＷＢＣで重責を全うした上で、勢いを持ち帰ることが使命だ。

　１０年目の今季は選手会長も務める。「シーズンを通してローテを守り、チームを引っ張りたい。最低でもＣＳに出場できるよう、全員で協力したい」大きな夢を背中に乗せ、エースの０９年が始まった。

参照元：スポーツ報知