安美錦４連勝！新関脇「うまく行き過ぎ」！？…大相撲秋場所４日目

◆大相撲秋場所４日目　○安美錦（寄り切り）琴奨菊●（１２日・両国国技館）　新関脇・安美錦（２８）＝安治川＝が自身最多タイの初日から４連勝を決めた。西前頭３枚目の琴奨菊（２３）＝佐渡ケ嶽＝を寄り切り、１９４９年の１場所１５日制定着後では大鵬、千代の富士らに続き１３人目の新関脇の４連勝。うち５人が横綱、４人が大関に昇進しており、この流れに乗って大関昇進へ弾みを付ける。横綱、大関陣は今場所、初めて全員が安泰だった。

　破竹の勢いが止まらない。安美錦は力のこもった突っ張りで琴奨菊を弓なりにさせ、もろ差しから寄り切った。自己最多タイの初日から４連勝。「うまく行き過ぎた。いつも連勝しても３つぐらい。今日は負けるかと思ってたよ」過去３勝８敗の苦手を下し、細い目をより一層細めた。

　過去１３２人の新関脇で、４連勝以上は１２人。うち９人が大関・横綱に昇進した。偉大な力士への道を歩き始めたと言えるが、慢性的な痛みを抱える右ひざの状態は最悪だ。長期の夏巡業で疲れがたまった上、帰京直後のけいこで負傷。「半月板が割れかけていて、手術しようかとも考えた。出場もどうしようかと思った」ほどだった。だが「メスを入れるより痛みをこらえよう」と強行出場。ギリギリの戦いが続いている。

　気持ちの変化が、痛みを忘れさせてくれる。８月下旬、新築になった東京・江東区の安治川部屋に引っ越し。それまで出げいこばかりだったが、腰を据えてけいこに集中できている。「気分がいい。朝もしっかりけいこできるので体が動く」新しい環境が“追い風”となっている。

　データ上、７連勝以上すれば大関以上は確実。「大関？　２ケタ以上を続けて優勝争いをするようになれば近い」と師匠の安治川親方（元横綱・旭富士）。２８歳。円熟期の“業師”が大関取りへ突き進む。

参照元：スポーツ報知