太田、就職先決まった！森永製菓所属へ…フェンシング

北京五輪フェンシング男子フルーレ個人で日本史上初の銀メダルを獲得した太田雄貴（２２）＝京都ク＝が、大手菓子メーカーの森永製菓に所属する見通しであることが２１日、分かった。今春の同大卒業後、大学院進学も就職もせずに競技を続行し、メダル奪取の偉業を成し遂げた“ニート剣士”の獲得に、３０社以上が争奪戦を展開。高校時代から製品提供をしてきた同社が最終的に“落札”したようだ。詳細は２３日に会見で発表される。

　銀の太田は、エンゼルマークの森永がゲットした。北京でのメダル獲得後、就職先を大々的に募集した太田のもとにはスポーツ用品メーカーなど３０社以上が殺到。太田のイケメンと冗舌ぶりに芸能事務所からも手が挙がった。

　森永製菓は、太田が高校時代から製品提供や栄養管理などでサポートを受けている会社。フィギュアスケートの世界女王・浅田真央（中京大中京高）ともゼリー飲料などの広告契約を結び、栄養管理やトレーニング面で支援。ほかにも野球、ラグビー、サッカーなど多くのスポーツ選手、チームのサポートをしている。太田は以前から、就職先の一つに「昔からお世話になっている都内のメーカーもある」と、におわせていた。

　今年３月の同大卒業後、就職も大学院進学もしなかった。五輪前の東京・西が丘の国立スポーツ科学センターを拠点に始めた「５００日合宿」の成果でメダルをつかんだことから、日本協会では４年後の２０１２年ロンドン五輪で金メダルを獲得するための環境を重要視した。第一の条件は「東京が拠点であること」。また、一貫指導ができるよう「指導者も一緒の丸抱え雇用」を希望し、太田の「引退後の身分保障」もできる受け入れ先を探してきた。

　雇用形態は２３日の会見で発表されるが、プロ契約ではなく社員採用される見通し。２００９年度の採用予定では大卒の初任給は２１万円となっているが…。銀の太田が“サラリーマン銀太郎”になる。

　◆太田　雄貴（おおた・ゆうき）１９８５年１１月２５日、滋賀・大津市生まれ。２２歳。平安中、高（現・龍谷大平安中、高）から同志社大卒。元競技者の父に小３から指導を受ける。インターハイで史上初のＶ３。０２年全日本選手権を最年少の１７歳でＶ。０４年アテネ五輪９位。０６年アジア大会優勝。北京五輪銀メダル。家族は両親と兄、姉、祖母の５人。将来の夢は「大学教授」。１７１センチ、６７キロ。

参照元：スポーツ報知