北島に北京の洗礼！プールの外で“教訓”

　【北京２７日】北京五輪の競泳男子平泳ぎで２大会連続２冠を狙う北島康介（２５）＝日本コカ・コーラ＝ら競泳代表が２７日、日本選手団の先陣を切って北京入り。この日オープンした選手村への入村後、会場の国家水泳センターで初練習を行い水の感触、飛び込み台を確かめた。空港で一部選手がスロープの事故に遭い、さらに移動のバスが道に迷うなど数々のアクシデントも発生。いきなりアウェーの洗礼を受けた。

　何が起こるか分からない。まさに「チャイナリスク」。競泳チームがいきなり数々のアクシデントに巻き込まれた。シドニー、アテネ大会に続いて日本選手団の一番乗り。だが、北島らを待ち受けていたのは、喜べない“歓迎”だった。

　北京空港到着直後、２０代の男性が突然、北島の行く手を遮り、中国語を叫びながら色紙を差し出してサインを強要した。６月に二百メートルの世界新を出したことは中国でも大きく報じられており、日本選手の中で「ベイダオ・カンジェ」（中国語名で北島康介）は卓球の福原愛（ＡＮＡ）に次ぐ知名度。とはいえ、その唐突な出迎えと血走った目は、エースを凍り付かせた。

　バス乗り場へ移動する際には、あわやの事故が発生した。下りの電動スロープで女子自由形の上田春佳（東京ＳＣ）の荷物がカートから崩れ落ち、降り口付近で立ち往生。後続選手の重さ約３０キロ以上もあるスーツケースが“雪崩”のように押し寄せた。悲鳴が上がる中、女子平泳ぎの種田恵（ＪＳＳ長岡）らは手すりを跳び越え間一髪セーフ。一歩間違えれば惨事となっていた。

　それだけではない。日本チームを先導する女性ボランティアが掲げていたのは、なぜか「韓国選手団」のプラカード。ようやくバスに乗った後も、今度は運転手の不手際で道に迷い、大渋滞にも巻き込まれて選手村到着が１時間以上も遅れた。

参照元：スポーツ報知