亀田父解禁！坂田と同門対決へ

　プロボクシング亀田兄弟の父・史郎トレーナー（４２）が１１日、都内で緊急会見し、１０月上旬に同じ協栄ジムのＷＢＡ世界フライ級王者・坂田健史（２７）へのタイトル挑戦を電撃表明した。同級１位の長男・興毅（２０）と同級１０位の二男・大毅（１８）から直談判され、史郎氏は２度拒否してきた協栄からの要請受諾を決断。世界戦史上初の同門対決が決定的となった。興毅か大毅か、坂田への挑戦権は、２８日の兄弟そろい踏み「亀田の夏祭り」（東京・有明コロシアム）で争われる。

　ついに山が動いた。兄弟の試合の決定権を握る史郎さんが、坂田との同門対決を解禁した。「世間は（相手がこれまで一戦もしていない）日本人やから逃げてると思うてるけど、オレら逃げんで」と思いをブチまいた。８日に興毅が自身のブログで「いつでもやるで」と意思表示し、大毅からも「オレにやらせてくれ！　負けたら切腹するわ」と直訴され、オヤジの心に火がついた。

　世界戦の情勢を分析した上での決断でもあった。日本国内で認定される世界タイトルはＷＢＡとＷＢＣだけ。同門対決を嫌い、協栄ジムの要請を２度も拒否し一度はＷＢＣ取り一本に絞った。そのＷＢＣも王者ポンサクレック・ウォンジョンカム（タイ）との交渉は難航が予想され、年内どころか挑戦自体も難しいムード。史郎さんは「状況を整理したら、もう眠たいこと言ってられん。同じジムでも友達やない。指くわえて見てる場合ちゃう」と坂田狩りを決断した。

　興毅、大毅ともにＷＢＡは世界挑戦圏内にいる。２８日の亀田の夏祭りで挑戦者を決める坂田戦争奪レースを行わせ、「両方とも悪かったら（坂田への挑戦は）ないかも知れんが、良かった方をいかせる。試合後に協栄ジムに坂田戦のオファーをかける」と決めた。

　実現すれば兄弟にとって記録のかかる世界挑戦となる。興毅は昨夏のＷＢＡライトフライに続く２階級制覇で、大毅は１０月１５日までに王者になれば、井岡弘樹（ＷＢＣミニマム）の国内最年少の世界奪取記録（１８歳２８３日）を超える。大毅を挑戦させる場合は記録を狙わせる方針のため「９月下旬か１０月上旬がいい」と史郎さん。ボクシング史上に残るビッグマッチは確実。すべては２８日の亀田の夏祭りで決まる。

参照元：スポーツ報知