「遼クン効果」ガン撲滅寄付金が１・５倍に

　日本ゴルフツアー選手会は１５日、都内で高松宮妃癌（がん）研究基金へのチャリティー贈呈式を行った。昨年は選手の顔写真入りのサポーターズバッジ（１個５００円）の売り上げが大幅に増加したことから、寄付額も前年の約１・５倍となる２１８万７８７９円に増加。そのバッジ売り上げの大半は石川遼（１７）＝パナソニック＝のもの。寄付額増加の担い手になった石川に対し、日本ゴルフツアー機構の小泉直会長は「まさに遼クン効果」と絶賛した。

　石川の人気は、癌撲滅の研究にまで役立っていた。選手会が今回、高松宮妃癌研究基金に贈呈したチャリティー金額は、昨年（１４５万９６４３円）の実に１・５倍となる２１８万７８７９円。サポーターズバッジの売り上げからは、その３分の１にあたる５９万９０００円が充当されていた。小泉会長は贈呈式で「石川遼クンの効果で、昨年よりも多く寄付できるようになりました」と感謝の意を述べた。

　同バッジは前選手会長の横田真一らの発案で、０６年から各トーナメント会場などで発売を開始。シード選手ごとに顔写真入りのものを作製し、製作費を除いた全額がチャリティーに回された。０７年は合計４３６６個だった売り上げは、石川がプロ入りした昨年、約３倍の１万３０３３個にも達した。

　昨年の開幕戦当初は、石川モデルだけ完売する日が続出。一時は１人１個の限定販売になりインターネットの「ヤフー！　オークション」に出品されたこともある。選手ごとの販売数は公表されていないが、石川モデルは昨年５月上旬時点で４０００個を突破しており、全体の半数以上を占めているのは確実だ。

　贈呈式に出席した横田は「遼クンはいろんなところに効果をもたらしてくれるので、僕らもやりがいがある。チャリティーも地味にやるより、こういう方がいいですからね」と喜んだ。バッジの売り上げは、このほか各種団体に寄付される予定。石川の活躍は、本業のゴルフ以外の社会貢献でも、大きな位置を占めている。

参照元：スポーツ報知