３３歳内藤 史上最高齢ＭＶＰ…０７年度ボクシング表彰選考会

　日本ボクシングコミッションの２００７年度年間表彰選考会が１７日、都内で行われ、ＷＢＣ世界フライ級王者・内藤大助（３３）＝宮田＝が最優秀選手（ＭＶＰ）と年間最高試合に初めて選出された。３３歳でのＭＶＰは、１９７３年の輪島功一の３０歳を超える史上最高齢記録。内藤は有力視される来年１月２９日にタイで、受賞対象試合となった前王者とのＶ２防衛成功を目指す。表彰式は来年１月２３日、東京ドームホテルで行われる。

　いまや“国民的王者”へと変身した内藤が、史上最高齢ＭＶＰに輝いた。合宿先の沖縄・名護で朗報を聞いた内藤は「いままで一度も賞のたぐいは取ったことないですからねぇ。一戦一戦ガムシャラにやってきた結果だと思う。とてもうれしいですよ！」と声を弾ませた。

　７月１８日に１０年以上無敗の無敵王者ポンサクレック・ウォンジョンカム（タイ）のＶ１８防衛戦に３度目の正直で挑み、３―０の判定で破る快挙を達成。内藤自身を含め、のべ７人の日本人挑戦者が負けている日本の宿敵討伐に成功した。「絶対王者が相手だったし、正直勝てると思っていなかった試合だけに、賞が取れてうれしいです」タイトル奪取は国内史上２位の３２歳１０か月。さらに、その名が一気にブレークした亀田大毅戦（１０月１１日）では国内史上最高齢記録となる３３歳１か月での初防衛に成功した。内藤は「昔といまではスポーツ年齢も違うからね。一概に比較はできないけど、３０歳過ぎてもやれることを証明できました」と振り返った。

　次戦は未定だが、来年１月２９日にタイで前王者とのＶ２防衛戦が有力だ。年間最高試合の受賞対象ともなった試合での再戦で、ポンサク返り討ちを目指す内藤。名護で２２日まで合宿を行う。

　◆選考事情　選考委員は新聞、テレビなど運動記者クラブボクシング分科会に加盟する３４社。ＭＶＰでは内藤が一発投票で２年連続ダブル受賞の長谷川穂積（真正）、坂田健史（協栄）を抑えて３２票を獲得。年間最高試合でも２３票で一発で決めた。ＭＶＰに次ぐ技能賞では、１６日に衝撃のＫＯ初防衛を決めたＷＢＣ世界フェザー級王者ホルヘ・リナレス（帝拳）が、長谷川との決選投票で獲得、ＫＯ賞とともに滑り込みのダブル受賞をした。また、殊勲賞は坂田が選ばれ、三賞はフライ級の２人の王者が獲得した。

参照元：スポーツ報知