遼を守れ！前代未聞！ヘリも出た…男子ゴルフ

次は、ヘリも出動だ―。２度の爆破事件などに見舞われている男子プロゴルフツアー、カシオワールドオープンの会場、Ｋｏｃｈｉ黒潮ＣＣに２６日、異例のヘリコプターによる巡回警備が開始された。２７日の大会開始に備えこの日のプロアマ戦ではコース内に制服警官が配備されるなど完全監視態勢が整った。石川遼（１７）＝パナソニック＝は競技に専念、国内最年少での年間賞金１億円突破を誓った。

　バリバリバリ―。プロアマ戦が開始される１時間前の午前７時。上空に、ゴルフ場とは思えないごう音が響きわたった。厳戒態勢が敷かれるなか、この日からヘリコプターによる巡回警備も加わった。

　「検問や警察官の配置の確認のため」と高知県警は説明したが、ヘリにはカメラも付いており不審車などがあれば追跡も可能。大会終了まで行う予定だという。ゴルフ場周囲の巡回警備に加え、会場へ続く道は２か所で検問。厳重に警備されている上、上空からの“目”も加われば鬼に金棒だ。

　ツアー関係者も「警備のためにゴルフ場の上をヘリコプターが飛んだということは聞いたことがない」と、ゴルフ界では前代未聞だと語った。

　石川が出場した昨年６月の関東アマで、あるテレビ局が大会中にヘリを飛ばし、プレーを妨げる事件が起きたようにゴルフ大会では騒音の伴うヘリは厳禁。プレーに支障を与えないようヘリの巡回は、競技時間を避け、朝夕の約１時間ずつ計２時間程度行うことを決めた。またこの日、ギャラリーゲートでは空港などにも設置されているゲート型の金属探知機などを使いシミュレーションが行われるなど大会に向けた警備態勢は着々と進みつつある。

　この日のプロアマ戦ではホールごとに１、２人の制服を着た警察官が配備された。ゴルフ場ではほとんど見ることがない異様な光景だが、反対にその雰囲気が選手に安心感を与えた。石川は「周囲が騒がしい影響？　０・１打ぐらいじゃないですか。プレー中はそういうことは考えない」ときっぱり。大会前の物騒な爆破騒動は、華麗なプレーで払拭（しょく）することを誓った。

参照元：スポーツ報知