遼まさかコロコロ池ポチャ…全国高校選手権個人の部第１日

◆ゴルフ全国高校選手権個人の部第１日（９日、高知・土佐ＣＣ　パー７２）　まさかの池ポチャ＆トリプルで王子が沈んだ。石川遼（１５）＝杉並学院１年＝は３バーディー、２ボギー、１トリプルボギーの７４で回り、首位と１０打差の５８位発進となった。３番ウッドで打ったティーショットが池に入る９番のアンラッキーに加え、団体戦に続いて１２番でＯＢを叩き、優勝は厳しくなった。首位は８アンダーの矢代直仁（千葉学芸）、女子は中山三奈（滝川二）、大野和樹（立正）が２アンダーでトップに立った。

　不運としか言えない。９番パー４。３００ヤード先に池があるが、３Ｗでは絶対に届かない距離。しっかり計算して刻んだはずが、ボールはフェアウエーを転がり、痛恨の池ポチャ。「完ぺきなスイング。でも天気や地面の状態が違った。ラッキーじゃなかった」と石川は肩を落とした。

　ミスでリズムが変わった。団体戦でＯＢをした１２番では「ティーグラウンドに向かうにつれて表情がこわばった。間とか歩幅とかが違ったり、焦りがあった。自分のスイングじゃなかった」。修正ができないまま打ったティーショットは右へＯＢ。打ち直しも右に行き、暫定球を打つほどショットは精度を欠いた。

　冷静さを失った１５歳。５打目のアプローチで寄せられなかった場面では、悔しさのあまり、ウエッジを蹴る仕草をみせた。結局、このホールはトリプルボギー。Ｖ争いどころか２オーバーに「気合を入れて臨んだんで…」と唇をかんだ。

　大会に向け、父・勝美さん（５０）から「プロの試合で勝っているんだから、アドバイスを参考にするのはいいけど、違うと思ったら意見を通しなさい」と助言された。自分を信じドライバーを握ると、１８番では３００ヤード超えの会心ショット。「思った通りの弾道で気持ちよかった」と笑顔が戻った。

　首位とは１０打差。逆転は絶望的だが「バーディーを狙って、上位を苦しめるようなつもりでプレーしたい」最後まで上位争いを演じてみせる。

参照元：スポーツ報知