遼、８・２０全米アマ断念 ＪＧＡ推薦状出してない

５月のマンシングウェアＫＳＢカップを史上最年少の１５歳８か月で勝った石川遼（杉並学院高１年）が、８月２０日開幕の全米アマ（米カリフォルニア州）の出場を断念したことが１０日、明らかになった。日本ゴルフ協会（ＪＧＡ）関係者が明らかにしたもの。またこの日、男子プロゴルフツアーのフジサンケイクラシック（８月３０日開幕、山梨・富士桜ＣＣ）の主催者が、遼を同大会に主催者推薦で出場させることも発表。国内に腰を落ち着かせ“プロ２戦目”に挑む。

　遼が「絶対に出たい」と語っていた全米アマへの出場を断念することになった。一部では、ＪＧＡ側が米ゴルフ協会（ＵＳＧＡ）へ推薦状を送ると報じられていた。だがＪＧＡ関係者は「そんなことはしない」と完全否定。同関係者によると現時点で、ＵＳＧＡからは特別承認枠での出場を許可されていないという。結局、遼は出たくても出られない形となった。

　これで、８月の“夏休み期間”は、日本に専念することになりそうだ。フジサンケイクラシックの主催者はこの日、遼を推薦で出場させると発表。本人は「出場出来ればうれしいと思っていました」とのコメントを発表した。

　遼がプロのツアーに出場するのは、ツアー最年少Ｖを挙げたマンシングウェアＫＳＢカップ以来、２回目。先週の日本アマでは涙の予選落ちを喫するなど、不本意な成績に終わったが、今大会でも大きな期待を受けることは間違いない。「自分自身、どこまでやれるか楽しみです」と、本人も意気込んでいる。

　今大会を選んだのは“思い入れ”もあったようだ。実は昨年、フジサンケイジュニアに出場し、２位に敗れた。優勝していれば今大会への出場権を得られていたが、薗田にたった１打及ばずに涙をのんだ。「先輩の薗田さんに負けて、出場権を逃して悔しい思いをしていた」と言うだけに、大会本番でのリベンジにも気合が入る。

　６月の関東アマでは約１万２０００人も集めた遼。フジサンケイ―は、過去３年間とも４日間の総観衆数が８０００人にも満たないなど集客でも苦しんでいただけに、遼の参戦は大きな効果を呼びそうだ。

参照元：スポーツ報知