遼、中嶋に誓ったマスターズＶ…１１日から日本オープン

男子ゴルファー日本一を争う日本オープンは１１日、神奈川・相模原ＧＣ（７２５９ヤード、パー７２）で４日間の幕を開ける。石川遼（１６）＝杉並学院高１年＝は１０日、一緒に練習ラウンドを行った中嶋常幸（５２）＝フリー＝に、将来マスターズ（米オーガスタナショナルＧＣ）で優勝することを宣言。初出場の今大会では史上最年少のローウェストアマ（アマ最上位の称号）獲得に照準を定めた。

　出だしの１０番。石川は第１打で約２９０ヤードをかっ飛ばし、ツアー屈指の飛距離を誇る中嶋を約１ヤード上回った。本番の同組対決を前に、練習ラウンドに同伴してくれた大先輩へ若さとパワーを見せつけた。

　大会史上初めて練習日が一般開放され、１０００円の入場料で１０１２人が来場。大勢のギャラリーからカメラを向けられる中、中嶋から「心技体のすべてがそろわないといいスコアは出ない」「アマの時代が大事」などと助言された。さらにマスターズについて「目指すのは出ることじゃなく（優勝者がもらえる）グリーンジャケットだぞ」と激励され、「ハイ！」と即答。その後の会見でも「ゴルフを始めたころからの目標がマスターズで勝つことでしたから」と言い切った。

　テクニックでも、今大会４勝を誇る５２歳を魅了した。実はマッチプレーで対決。１ダウンを喫したが、勝負を最終ホールまで持ち込んだうえ、中嶋に「スタンスが広めのアプローチを学んだ。彼こそゴルフ界の宝。スイングの質はタイガー（ウッズ）にも共通する」とまで言わしめた。

　最終調整を終えても目標スコアを言わなかったほど難コースを警戒。一方で、１９７８年大会の金子柱憲の１７歳８か月を大幅に更新する史上最年少のローアマ獲得に照準を定めた。「中嶋さんや丸山さん、有名なプロは取っている大きなタイトル。目標ではあります」ツアー初出場から４戦連続で決勝ラウンド進出となれば、最近のアマでは金庚泰（韓国）に並ぶ“最多記録”にもなる。目の前のタイトルを一つずつ獲得していけば、その先に栄光のグリーンジャケットがあると信じている。

参照元：スポーツ報知