原巨人、王者の正攻法！竜虎看板叩き潰す

　巨人・原辰徳監督（４９）が９日、クライマックスシリーズ（ＣＳ）のセ・リーグ第１ステージとパ・リーグ第２ステージにスコアラーを派遣することを明かした。「相手のエースと主力打者を勢いづかせないことが大事」と短期決戦の心構えを説き、阪神のＪＦＫ、中日のウッズ、日本ハムのダルビッシュら、投打の主軸を徹底マークする。この日、東京ドームの練習では投内連係やサインプレーを行うなど、１８日からの第２ステージに向け、順調な仕上がりぶりを見せている。

　決戦への確かな決意だった。レギュラーシーズン終了後、初の本拠地練習。原監督がベンチに腰掛け、報道陣に囲まれた。長丁場のペナントとは違い、短期決戦では流れや勢いがより一層、重要視されるが、指揮官はもう一つのポイントを挙げた。「相手のエースと主力を勢いづかせないこと」と力説し、「準備は大事」とクライマックスシリーズでのスコアラー派遣を明言した。

　中日と阪神で争うセの第１ステージは１３日からナゴヤドームで、日本ハムとロッテ・ソフトバンクの勝者で争うパの第２ステージも１３日から札幌ドームで行われる。巨人の００７は名古屋と札幌に飛び、中日ならウッズや森野、阪神ならＪＦＫ、日本ハムならダルビッシュと、投打の主軸を徹底的にマークする方針。三井チーフスコアラーは「セはペナントレース、パは交流戦でのデータがありますが、それに今度のデータを加えて対策を練り直します」と万全を期す構えだ。

　０２年の日本シリーズでは、初戦で相手のエース松坂（現Ｒソックス）から清原（現オリックス）が特大２ランを放つなど、３回に一挙４点を奪ってＫＯ。流れをつかんだ原巨人は一気に４連勝で日本一に輝いた。今回の短期決戦でも、主導権を握り、巨人本来の野球をし、相手の主力を粉砕することが、栄光への近道となることは間違いない。

　この日、投内連係後のサインプレーでは、悪夢を払しょくする練習を行った。９月２４日の中日戦（東京ドーム）でウッズに盗塁を許したシーンを想定したフォーメーションを組んだ。伊原ヘッドは「起こりうるプレーだからね。投内に絡ませてやりました。ウッズの盗塁？　それは年１回。もうさせないよ」と「ノーモア　ウッズ」を誓った。

　第２ステージは１８日開幕で、それまで期間が空くため、調整が難しいとの声もあるが、原監督は首を横に振った。「逆に腰を据えて調整できる。段階を踏んで練習できています」階段を上っていく手ぶりで手応えを示した。敵を徹底的に洗い直し、自軍はコンディションを上げる。ＣＳ、そして日本シリーズへ。新たな戦いへ向けた準備に余念はない。

参照元：スポーツ報知