豪栄道 大関の洗礼３敗…大相撲秋場所

◆大相撲秋場所１３日目　○千代大海（送り出し）豪栄道●（２１日、両国国技館）　横綱・白鵬（２２）＝宮城野＝が優勝争いの単独トップに立った。新大関・琴光喜（３１）＝佐渡ケ嶽＝を巻き落としで破り、２敗をキープ。２敗で並んでいた新入幕の豪栄道（２１）＝境川＝は大関・千代大海（３１）＝九重＝に敗れ、３敗に後退。１４日目は２人が直接対決する。

　豪栄道が大関の厳しい洗礼を浴びた。千代大海に立ち合いで突き放されると最後は後ろを向いて土俵下に送り出された。「自分の圧力が伝わらなかった。勉強です」真一文字に結んだ口から悔しい思いを絞り出した。

　敗れはしたが割を崩して１３日目で大関と対戦するのは、新入幕力士としては大いなる栄誉。迎える１４日目。さらなる名誉が与えられた。横綱・白鵬との対戦だ。過去、８例があるが優勝争いでの激突は史上初。勝てば７３年秋場所に琴桜を破った大錦（現山科親方）以来、３４年ぶり３度目の快挙になる。「幸せなことです。小細工せず思い切っていくだけです」正々堂々、真っ向から横綱に挑むことを約束した。

　番付より優勝争い重視の方針を夏場所から打ち出してきた審判部の放駒審判部長（元大関・魁傑）が「豪栄道が頑張ったから対戦を組んだ。褒めてやって欲しい」と若者の奮闘に応えた。３４年前に横綱に勝った山科親方は「無我夢中だった。今、考えるととてつもないことをやった」と振り返った上で、「自分の相撲を取って欲しい」と豪栄道にエールを送った。注目の一番。「正面から当たります」堂々と言い切った姿が波乱を期待させた。

参照元：スポーツ報知