朝青龍の法廷マジバトル５３分…大相撲八百長疑惑裁判

横綱・朝青龍（２８）＝高砂＝が横綱として事実上、初めて出廷した。午後２時１２分からスタートした尋問では、週刊現代側の弁護士から鋭い問いかけが繰り返された。５３分間に及んだ歴史的な証人尋問を項目別に再現する。

　◆協会側による主尋問（３０分間）

　―陳述書に八百長はやってないと書いているが間違いないか？
  「ありません」

　―週刊現代に０６年九州場所で稀勢の里ら４人以外は八百長とあるが。
  「うそです」

　―かつて把瑠都に５０万円で負けてくれと持ちかけたか？
  「そんなことありません」

　―板井氏が０６年九州の安馬戦など４番が八百長と証言したが。
  「ないです。板井という人は自分として、わからない人です」

　―現代には懸賞金で八百長のお米を作っているとあるが。
  「全くのうそです」

　―懸賞金はどうしてる？
  「モンゴルの家庭に送っている」

　―無気力相撲とは？
  「力が出ない相撲のことです」

　―相撲界に八百長はあるか？
  「ありません」

　◆現代側による反対尋問（３０分間）

　〈１〉八百長に関して

　―横綱になる前から八百長に関係していない？
  「はい。そうです」

　―無気力相撲という言葉を知っているか？　やったことがあるか？
  「知りません。やってません」

　―主尋問で知っていると言ったが。
  「よくわからない。知っているか、知らないかわかりません」

　―知っているかどうか？
  「知っています」

　―見たことは？
  「ないです」

　―注射という言葉を聞いたことがあるか？
  「ありません。全然ない」

　―花相撲とは？
  「引退相撲のことです」

　―本場所でない相撲で八百長は？
  「ないです」

　―八百長とは？
  「お金をもらって負けることです」

　―その言葉はいつ知った？
  「現代の記事が出て初めて知った。マネジャーから教えてもらった」

　―板井さんのことは？
  「当時の空気を吸ったことがないから知りません」

　〈２〉千代大海戦での疑惑

　―横綱昇進したのは？
  「覚えてない…昇進したのは初場所です」

　―０３年春場所が（横綱として）最初の場所ですが、１０勝５敗でした。
  「そんなもんだろうな」

　―優勝したのは千代大海でしたが。
  「そんなもんだろう」

　―優勝した千代大海に千秋楽で勝ちを譲って３００万円をもらったか？
  「ありません」

　―その取組で突っ張りを受けながらごっちゃんですと思いながら負けたか？
  「ありません」

　―０６年九州の千秋楽の千代大海との一番は？
  「覚えてないな。思い出させてください」

　―千代大海が自分から土俵から出たように見えたが。
  「あなたは相撲取りますか？　相撲取ってみますか？　いつでも真剣勝負です。見る目ないですね」

　〈３〉けいこ不足で優勝２２回の疑惑

　―けいこは少ないといわれるが。
  「知らない」

　―じゃあ、けいこをしているということか？
  「裁判に関係ない。答える必要はない。なんであなたに答えるの」

　―けいこは十分か？
  「けがとかあるけど自分としては十分、やっていると思っています」

　―けいこしないのは、八百長で楽に勝てることを覚えたからか？
  「大間違いです」

　―昨年１月に現代が八百長疑惑を報じてから優勝は２回しかない。その理由は？
  「けがです」

　―記事で八百長ができなくて勝てなくなった？
  「ありません」

　〈４〉八百長の仲介者と報じられた同じモンゴル出身の元幕下・旭天山（引退）との関係

　―旭天山とは？
  「同じモンゴル出身で日本に来ていろいろお世話になったいい兄弟子です」

　―旭天山は場所が終わった後に、あなたと一緒に帰ったことがある？
  「あります。食事に行ったりしたこともあります」

　―旭天山はだれの付け人ですか？
  「旭天鵬です」

　―その親しい旭天山が八百長報道後に付け人を外れたのは知っている？
  「よくわかりません」

　―親しいのに知らない？
  「部屋が違うしよくわかりません」

　〈５〉０６年春場所千秋楽の白鵬との優勝決定戦の疑惑

　―千秋楽に白鵬に自分も栃東に負けるから、お前も魁皇に負けろと言ったことは？
  「ありません」

　―その前日に旭天山が白鵬の携帯電話に電話したが、電源を切って出なかったため旭天山が焦ったことは？
  「ありません」

　―その千秋楽で支度部屋で白鵬と談笑していた？
  「ありません」

　―談笑している姿を見て記者たちが「バカバカしい」とあなたに聞こえよがしに言ったことは知っているか？
  「ありません」

　〈６〉金銭の管理

　―０５年の所得が１億９２００万円とあるが、そうですか？
  「答えられません」

　―懸賞金などお金の管理は誰がやっている？
  「自分でやってます」

　―毎日、横綱自ら銀行に行く？
  「はい」

　―毎日？
  「はい」

　―じゃあ懸賞金がいくらもらっているかわかっている？
  「わかりません。懸賞金がいくらなんかはスポーツ新聞に出ているじゃないですか？　懸賞金がいくらかはみんな見てますよ」

　―モンゴルの力士が帰国したり、けがをしたりした時はせんべつを出すことがある？
  「ないです」

　―逆にお金をもらったことは？
  「ないです」

　―旭天山が引退した時は？
  「引退相撲で５万円ぐらい渡しました」

参照元：スポーツ報知