日本ハム一丸９点…もうヒルまん！６連打で一挙５点

◆ロッテ３―９日本ハム（１０日、千葉マリン）　“ヒルマン・ショック”を猛打でぬぐい去った。指揮官が８日の西武戦後に今季限りでの退団発表後、ようやく初勝利を挙げた。１４安打の猛攻に足技が絡む快勝劇に、ヒルマン監督は「展開的に満足のいく内容だった」とご満悦だった。

　攻撃的な采配が大量点を呼んだ。両軍無得点の３回１死一、三塁。先制の絶好機に打席に入ったのは田中賢。ここで白井ヘッドコーチが「奇襲」と称した作戦に打って出た。カウント２―２から一塁走者の森本だけがスタートを切ると、田中賢は内角のボール球を「２度とできない」と振り返ったほど体勢を崩しながら、バットに当てて一塁側へ転がした。

　ゴロを確認した三塁走者の工藤が、迷わず本塁を突いて生還。指揮官は言葉を濁したが、白井ヘッドは「森本の足、田中賢の当てる技術があればこそできること」と２人にしか出せないサインと明かした。“動いた”ことで、２連敗中は空回りしていた打線が活性化。この回、四球を挟んで６連打で５点を奪い、試合を決めた。

　再スタートを切ったチームについて、ヒルマン監督は「何があっても取り乱さないで戦うのが、ウチの特徴」と喜んだ。森本も「監督が（退団を）発表して、一丸となって頑張っている」と強調した。クライマックスシリーズ進出マジックを８に減らし、敗れた２位のソフトバンクとは２ゲーム差、３位のロッテとは３ゲーム差。昨季王者が、混戦から頭ひとつ抜け出した。

参照元：スポーツ報知